君に逢いに来たよ


私はずっとある人に会いたかった。そのために私は自分の故郷から旅立った。


「見つけた…っ!」


そして今日、やっとその人を見つけることが出来た。


「サンジ!!」


私は遠くに居る金髪の男の人に声をかけた。すると、その人はゆっくりと私を見た。


「ナナか……?」
「うん!」
「お前、何でこんなところに?」
「サンジに会いたくて!」


そう、私は小さい頃によく一緒に遊んだ幼なじみのサンジに会うために故郷を旅立ったのだ。


「うふふ、やっぱりサンジは変わってないね」
「そーか?」


久しぶりに会ったサンジと会話をしていると、サンジと一緒に居た麦わら帽子を被った男の人が口を開いた。


「おめェ、サンジと知り合いなのか?」
「あ、はい……」
「そっか!おれルフィってんだ、よろしくな」
「ナナです、よろしくお願いします」


挨拶を交わした後のルフィは、私とサンジの関係に食いついた。


「お前ら、どーゆー関係なんだ?」
「ただの幼なじみだ」
「そーでーす!」
「ふーん…。で、ナナ!今日はこれから予定あんのか?」
「あは……、実はまだ泊まる所も決めてなくて」


実は今日にでもこの島を出ていく予定だったので何も決めていなかった。こんなところでサンジと会えるとは思ってもいなかったから。


「よし、ナナ!!おれの仲間になれ!」
「え、え、え〜〜!?」
「こらルフィ。ナナは海賊なんかになんねェよ」
「なる!」
「ウソだろ……」


サンジは呆れた様子だったが、私は麦わら海賊団に入ることになった。こんな誘いを断る訳がない。だってサンジと一緒に居たいのだから。


「船に戻るぞー」
「イエーイ!!」
「はァ、めんどくせェことになった……」


▽20110325