「くしゅんっ」


最近、異様にくしゃみが出る。風邪を引いてしまったのかもしれない。


「くしゅんっ!」
「サラ大丈夫か?」
「うーん、大丈夫」


とチョッパーに言いつつも、すぐ次のくしゃみが出てしまう。


「風邪でもなさそうだしなー、もしかしたら新しい病気か!?」
「違うでしょ?……くしゅんっ」


鼻を啜りながら否定する私にの肩に、そっと手を乗せる誰か。


「ん?だーれ?」
「ロビンよ」
「あ、ロビンかー」


ロビンの方へ向くと、ロビンは「大丈夫なの?」と心配してくれた。


「うん、何とか……」


ニコッと笑って返事をすると、ロビンは「そう、良かった」と言った。


「おれ、何の病気か調べてみるよ!」
「ありがとうチョッパー」
「ロビン、サラのこと看ててくれないか?」
「いいわよ」


チョッパーはロビンに私のことを頼むと何処かへ行ってしまった。その直後、チョッパーと入れ替わる様にルフィ、サンジ、ウソップ、ナミがやって来た。


「あ、みんな!」
「サラちゅあーん!くしゃみが止まらないんだって!?大丈夫かい?」
「サラも大変だなー」
「馬鹿は風邪引かないって言うのにな」
「こらっ!」


みんな私を心配して来てくれたんだ。優しいな。一人だけ酷いこと言ったけど。


「心配してくれてありがとう!」


そう言った途端、急に鼻がムズムズしてきた。

うわ、ヤバい。デカいくしゃみ出そう。


「じゃ、何かあったら呼んでね」
「サラちゃん、何か食べたい物があったらいつでも言ってね〜」
「うふふ、私がいるから大丈夫よ」
「そうね。ここはロビンに任せて、戻りましょ」


そうナミが言うと、みんなは戻って行こうとする。それを見ながら手で鼻と口を押さえる私。

駄目だ。もう耐えられない!




「ぶえっくしょーん!」




あーあ、やっちゃった。オヤジみたいなくしゃみしちゃったよ自分。

チラッとみんなを見ると、ポカンと突っ立っていた。


「サラ………、スゲーくしゃみ出るんだな」


ルフィの言葉に「えへ」とかわいこぶって返事をした。すると、ルフィ達の後ろからチョッパーがヒョコッと顔を出した。


「サラ!」
「あ、チョッパー!」
「何だか分かったぞ」
「本当?」


もしかして、本当に変な病気だったりして。


「サラ、目痒いだろ?」
「そう言われれば痒い」
「鼻水も出るだろ?」
「うん……出る」


チョッパーの質問に、たんたんと答えていく。あれ?でも、その症状聞いたことがあるような気もする。


「サラの病名は……」


ゴクリと唾を飲み、チョッパーの言葉を待つ。


「花粉症だ」
「は?」
「「「花粉症かよ!」」」
「うふふ、だからあんなオヤジみたいなくしゃみ出たのね」
「ロビン……。そのことは忘れさせて」
「オヤジみたいなくしゃみをするサラちゃんも可愛いぜ〜」
「いや、可愛くないだろ」


花粉症のせいで恥ずかしい思いをしたサラであった。


▽20110404