「落ち着いたさ?」


オレはレイナにそう聞くとレイナはまだ涙を流していたが「うん」と答えた。


「なんでこんなところで泣いてたんだよ」
「……………フラれたから」
「は!?」


もしかして告白したのか!?


「あ、フラれたって言っても間接的に?ダンくんね、リナリーが好きなんだって。どうりでリナリーと話すことが多い訳だ」
「レイナ……」


オレはレイナを見ていられなくなり俯いた。


「あたしの何処が駄目なのかな……?でも、リナリーみたいにはなれないし」


また泣いているのかは分からないが声がかすれている。


「レイナは………毒舌だし、約束破るし、国語苦手だし、野菜嫌いだし。おまけに今日みたいに何でも一人で溜め込む」


「なにそれ、全部あたしの悪口じゃん」というレイナの口をオレは手で塞いだ。


「でも、オレはそういうレイナが好きさ」
「え……、嘘……でしょ?」
「嘘じゃないさ」


そう言いながらレイナの口を塞いでいた手を離す。


「……………………………ごめん。直ぐにはラビを好きにはなれない」
「うん。そういう返事が来るんじゃないかとは思ってた」


当たり前だけど、オレもフラれちゃったさ。


「ま、どーでもいいさ!」


オレは立ち上がり屋上から出ようとすると、レイナがオレの服の裾を引っ張った。


「待って………。あたしちゃんと考えるから」


レイナを見るようと振り返ると、レイナは凛とした顔でオレを見ていたので少しドキッとする。


「ん。考えといてさ」


オレはそれだけ言って屋上を後にした。


絶交したいよ
(友達以上になれないなら)

▽20110227