何よ、サンジってばナミさんナミさんナミさんって。彼女は私でしょ!?

まァた、ゾロの野郎と一緒にいやがって。彼氏はおれだろ!?


「もう!ナミ聞いてよ」
「ナミさん聞いてくれ!」

「あんた達、いっぺんに喋らないの」


くっそー、またナミに話し掛けて。

名前ちゃん!っておれは怒ってんだった。


「多分、私の予想だと、あんた達の話したいことは同じだと思う」

「じゃァ、同時に言ってみましょうよ」

「望むところだ」

「サンジの彼女は誰!?」
「名前ちゃんの彼氏は誰だ!?」

「ほら、一致したでしょ?じゃーね」


さ、さすがナミ。よく見てるわ〜、ってサンジってばナミ見すぎ!

ナミさん素敵だー、ってイテテテ。


「ナミのこと見すぎ」

「そっちだって、あのクソマリモとよく一緒にいるじゃねェか!」

「サンジが構ってくれないからよ」

「本当はなァ、ナミさん達を見ながら横目で名前ちゃんを見てんだ!」

「横目かよ!呆れた」


こんなことになるならサンジと付き合わなきゃよかった。

た、確かに名前ちゃんよりナミさんを見てたかも…。


「でもだ!」

「何よ」

「見るだけでこんなにドキドキするのは名前ちゃんだけだ!」

「え、ちょっと!」


いきなり手を引っ張んないでよ!あ、でも…本当にドキドキしてる。サンジの心臓。

あー、このまま抱きしめてェ気持ちもあるけど……してもいいものか。


「私もね、サンジのことは大大大好きだよ」

「直すから」

「え…」

「おれ直すから。そしたら名前ちゃんもゾロなんかじゃなくて、おれの所に来てくれるかい?」

「うん…」

「じゃァ、約束だ」

「サンジ…」


サンジのキス久しぶり。このタバコの苦い感じ。やっぱり優しくて大好き。

名前ちゃん、名前ちゃん、名前ちゃん。


「ちょっと、こんなところでキスなんてしないでよ!」

「あ、ナミ」

「ナミさん…」

「まァ、仲直りしてよかったわね」


なーんだ。嫉妬してすれ違っても仲直りなんて簡単じゃない。

ありのままのおれの気持ちを伝えればいいだけ。


「サンジ好きだよ」

「好きだよ、名前ちゃん」




ぼくはもうメロメロさ


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◎りあさん
サンジとお互いに嫉妬してすれ違う甘夢

▽20110925