「名前!お前は隠れてろ!」
突然の襲撃でゾロさんは私にそう言った。私はゾロさんの言う通りに隠れようとしたが失敗してしまったようだ。目の前には大きな身体の敵の海賊が。
「なんだコイツ?弱そー」
「そんなやつ海に投げちゃいなさいよ」
え、嘘!海になんか落とされたら私死ぬ!助けを呼ぼうにも、恐怖によって声がでない。
「どいてろ」
海賊のその一言と同時に私の身体は宙を舞い上がり、海へと落ちていく。その様子をちょうどゾロさんが見つけ、私の名前を呼ぶ。
「名前!」
「ゾロさん!」
手を伸ばしても届く訳もなく、私は海へと真っ逆さまに落ちた。ただゾロさんが私を呼ぶのが聞こえただけ。
「ん…」
「名前!起きたか!?」
目を開けると、目の前にはチョッパーの姿が。チョッパーはみんなを呼び、みんなはドタドタと私の元へ駆け寄った。
「名前!大丈夫か!?」
「心配したぞー、名前」
「ありがとう……」
あれ?ゾロさんがいない。辺りを見回してもゾロさんだけが見当たらない。お礼を言いたいのに。するとバン、とドアの開いてゾロさんが入って来た。
「お前ら、ちょっと席を外してくれ」
「ゾロさん…?」
ゾロさんの言葉にみんなは部屋を出て行き、部屋には私とゾロさんの二人だけとなってしまった。
「あの…、助けて下さりありがとうございます」
「あァ」
「ゾロさん怒ってます…?」
「そりゃそーだろ!第一、隠れてろって言っただろ」
私はすみませんでした、と言うことが出来ない。
「お前、今日みたいなことが何度もあったら死んじまうぞ」
「はい…」
「特に身体弱ェんだ」
「注意します」
そういうとゾロさんは、まァ無事でなによりだ、と笑顔で私の頭を撫でてくれた。ゾロさんってば、見た目と違って本当に優しいんだから。
「お、そうだ。お前、溺れた時に息してなかったから人口呼吸しといたから」
「え!?誰が誰に!?」
「おれがお前に」
「あ、ヤバい。フラフラします…」
「お、おい!チョッパー!」
不透明丸見えハート (原因はゾロの人口呼吸のせいだ) (あの後、おれがお前を守ってやるくらい言えばいいのに) (ナミさんはおれが守ります) (てめェら…、見たのか!)
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◎アズリさんリクエスト 海に落ちたのをゾロが助け、説教しつつもすごい心配してる甘夢
▽20110919
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