「ロー?ローってば!」

「あァ?」


本を読んだまま返事をするローにそのまま会話を続ける。だって、どーせ本読まないで返事してって言っても無駄だし。


「今日はなに読んでんのー?」

「医学書」

「当たり前か」

「あァ」


せっかくローが近くにいるのに近付けないもどかしさ。なぜなら本を読んでる時は邪魔するなと言われてるから。(話し掛けるのは許されてるんだけど。これは彼女の特権ってやつだと思う)


「うー、暇」

「本でも読んでろ」

「ローが読む本は難しいんだもん」

「お前には無理か」

「うん」


近付きたい、近付きたい。久しぶりに二人っきりなんだ。少しはイチャイチャしたい。私は駄目元で口を開く。「ローの近く行っていい?」「今日だけだぞ」え、いいんですか!?そんなあっさりと。恐る恐るローに近付いて、ローの隣に座る。


「どうして今日はいいの?」

「名前が近付きたいっていう顔してたからだ」


さすがロー。私の彼氏だわ。うんうん。それから私はローに抱き着いた。


「だーいすき」

「何だよ急に、暑苦しい」


確かに今日は暑い。夜なのに。


「ねぇ、キスして?」

「今度はキスかよ」


そう言いながらもフッと笑ってローは私にキスをする。あれ、でもなんか、押し倒されてるような。


「ちょ、ちょっと!何すんの!」

「はァ?名前が誘って来たんだろ?暑苦しいのによくやるよな」

「こっちのセリフだー!!」


それでも私はローと一緒にいれるだけで幸せです。




(おい)
(ヤらないからね!)
(しねェよ、暑苦しい)


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◎うみさんリクエスト
暑い日の夜にローとひたすらいちゃこら

▽20110904