ワタルとレン



「お久しぶりですワタルさん」

「あぁ、久しぶりだな。前に会ってから…」

「半年くらい経ちますかねぇ」

「そうか、そんなに経ってるか。………チルタリス、お前の気持ちは察するが、少し自重したらどうだ。彼女のチルタリスも困ってるぞ…」

「チルル!チルッタ?!キュイィ!」

「…」

「…」

「…すまん」

「や、いいですよ。ショウガナイネ」

「チルリィ…」

「…で、今回のお届け物此方となります」

「ありがとう、確かに受け取った。…さて、お茶でも出そう。あと、羊羹はどうだ?シンオウで有名な森の羊羹というやつなんだが」

「戴きまっす!」

「よし。座って少し待っていてくれ」

「はーい」




「ギル君は息災か?」

「うす。こないだなんてダイゴさんとシングルフルバトルした後に、立て続けでミクリさんともダブルバトルしたって。ちょっと意味分かんない」

「ははっ、ちょっと意味分かんないか。…それで、結果は?」

「やっぱミクリさんは苦戦したって。ギリギリ負けたらしいですよー、これで2勝2敗の引き分けんなっちまったって笑ってました。ますます意味分からん」

「彼も中々のバトル好きだからな。…そうか、そんな事が有ったか」

「何です、ワタルさんもギルとバトルしたくなったクチですか。最初ダイゴさんだけのはずが、観てたらどうしてもやりたくなったってミクリさんにお願いされて結局やっちゃったってギル言ってたけど」

「…」

「はいそのまさか!もー!何でそうバトル狂なんだ皆…」

「仕方無いさ。俺達はチャンピオンだろうが何だろうが、要はトレーナーなんだからな。…それに多分、こう、男の性というか…な」

「これだから男はって言われるのも致し方無いようで」

「ははは」




「チルタリスごめんね、私達もう帰るから」

「ヂルゥ…!」

「男なら泣くな、みっとも無いぞチルタリス」

「ヂルルゥ!ヂルリィ!」

「また今度ねチルタリス」

「ルルル、チルッタ」

「ヂルル…」

「じゃ、ワタルさん」

「うむ。また今度、いつになるか分からないが。…あぁ、そうだ、次はキミのあの素晴らしいカイリュー。ヒテン、だったか?彼も連れてきてくれると嬉しい」

「うっす、了解です」





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