メフィストとリリス
「貴女の1番を訊くのは無駄事ですから、2番を是非ともお聞かせ願いたいですねぇ」
「2番?」
「えぇ、貴女の2番を」
「…んー」
「(私と即答はしないのか…?!!!)」
「………」
「(一体誰と比べて、いや待て、そもそも私はその中に居ないのやもしれない…?!アマイモンとか言い出したら私はッ私は…!!)」
「(うわメッフィーすっげ悶えてるキモッ)…私の2番はねーめっふぃ」
「よっしゃ…ッ!!!!」
「(誰だこいつ)ごめんそうじゃなくて。ちょっと決められないから3人…ん、1人と2匹?獅郎とクロと、」
「、」
「(あ、死んだ)あとフーちゃん」
「、」
「(うわまた死んだ)」
「そんな…何故…藤本ばかりか私より低級な使い魔共に何故…これは夢か…?だとしたらとんでも無い悪夢だ…嗚呼神よ…」
「(悪魔が嗚呼神よって)」
「――って事が有った」
「(憐れ我が甥っ子)」
『嗚呼、嗚呼、嬉しゅうございますリリス様!サマエル様を差し置いてこのわたくしめなどがそこな程とは、あのお方には申し訳無くも思いますれども…』
「フーちゃんいつも我が儘聞いてくれるから。呼んだらすぐ来てくれるし、色々押し付けても全部引き受けてくれるし。ありがとね」
『嗚呼、そんな…!わたくしめが好きでやっている事にございます!このフルーレル、貴女様、そして旦那様にお仕え出来る事を大変嬉しく、光栄に思っております故…!』
「っつーかお前、ナニ、フーに色々押し付けちゃってんの」
「、」
「…」
『嗚呼、嗚呼、旦那様!どうかリリス様をお叱りにならないで差し上げて下さいませ…!』
「…フルーレル、お前も甘やかしすぎ」
『うっ…も、申し訳ございません旦那様…しかしながら、』
「フーちゃんいいよ、私も悪い。…今後は控えます、ハイ」
「ん、守れよその言葉。フーには俺の補佐も頼んでんだから、お前だけのもんじゃあねぇんだし」
「うっす」