アポ無し来訪者
「「「「「「………」」」」」」
「俺の彼女さん」
「…どうもお邪魔します」
「、あ、いえ此方こそいっちゃんとこにお邪魔してま…えっ、あっ、いやむしろ俺様達のが超邪魔じゃね?!ちょっいっちゃん何ごめん?!」
「え、何で。佐助君達は昨日の内に伝えてくれてたろう」
「連絡無しでいきなり来たのはこっちなんで。何かその、ごめんなさい」
「いやいやいや」
「私の事は気にせず続けて…何してたの?」
「ババ抜きの後今はポーカー、の、これ何回目だぁ?」
「4回目入るとこだね」
「へぇ、ポーカー」
「なぁなぁ!俺思ったんだけどさ、イチと…えーと、」
「あ、#神谷#漣です」
「漣ちゃんね!俺は前田慶次、好きに呼んでくれていいよ。よろしくな!」
「そ、某真田幸村と申しまする…!如何様にもお呼び下され!」
「はいはい俺様猿飛佐助ね。あとこっちは風魔小太郎。小太郎基本的に喋んないんだ。よろしくねー」
「………」
「よろしくお願いしますー。猿飛君と風魔君の事はイチからよく聞いてるよー、いつもイチがお世話になってますありがとう」
「いえいえ、俺様達もいっちゃんにはお世話になってますー」
「…、…」
「…聞いてた通り風魔君て可愛いね」
「、?!…?!」
「ヒヒ、だろぉ?」
「…!」
「あはは、照れてる」
「――Hey, girl!」
「復活おそっ」
「ちげぇよ空気読んで待ってたんだよ猿」
「あいつ伊達政宗ってんだけどいつも猿って呼んでくんのよ酷いと思わない?」
「酷いね。粋じゃないね」
「伊達のクセにねー」
「…っ!っ!」
「俺ァ長曾我部元親ってんだ。元親のが呼びやすいしそっちで呼んでくれや」
「ありがとう」
「漣ちゃんが抵抗無いなら俺様の事も佐助でいいよ?」
「…!」
「ありがとーじゃあ佐助君と小太郎君で。そっちの2人も慶次君と幸村君でいいかな」
「もっちろん!」
「応!」
「でも伊達君は伊達君で。伊達なのに伊達じゃない君」
「ヤメロざけんな」
「…そういえば、ペアの話はどうなったよ?」
「取り敢えずこのままもう1回やるかってなってるけど」
「伊達なのに伊達じゃない君」
「ノんなよイチ!!何だよ?!」
「俺と漣ちゃんとでペアになってぇ構わねぇ?」
「お、いいねそれ」
「そうしたら俺ァイカサマ無しでやるが」
「Really?!なら文句ねぇ!今度こそてめぇを負かす…!」
「ってぇ事で、よろしくなぁ漣ちゃん」
「私ポーカー分かんないよ?」
「札引いてくれりゃあいい」
「あーい」
「どういう事だってんだオイ…オイ?!マジでイカサマしてねぇんだろうな?!」
「してねぇよぉ、ほんとに。今回の勝因は漣ちゃんだかんねぇ」
「漣ちゃんの引きが良すぎたって事?」
「おぉ。漣ちゃん運ゲー強いからなぁ」
「いえーい」
「ポーカーなんざくたばれ…!」
「相当とんちんかんな事言ってんな」
「余程敗けが堪えたのでござろう」
「あははドンマイ政宗!」
「ねぇイチ」
「ん?」
「お腹空いた」
「んーそういや丁度昼だしこのまま食べに行っちゃおっか」
「午後もトランプ?」
「さぁ。そういうの言い出すのは政宗とか慶次とかだから」
「あーぽい。佐助君は自分から言い出すとかあんま無さそうだよね」
「大概はいはいじゃやりますかって感じだねぇ。案は出すけどあくまで案だしね」
「私もそんなだなぁ」
「そうなんだ」
「うん」
「いっちゃんも割と場に委せるタイプじゃん?2人の時ってどうなの?」
「…私が内弁慶化します」
「あは、成る程」
「実はな」
「うん」
「午後話題にしようと思ってた事が有る。…が、アー、内容がちぃとな…男向きだ」
「………」
「えー…あらー…」
「つまり私邪魔したねほんと。イチの部屋に引っ込んでればいい?」
「何かそういうのは俺やだなぁ、皆で楽しくやりたいよ。他に話題無いのかい?」
「残念ながらねぇ」
「…」
「………」
「じゃあ漣ちゃん」
「ウィッス。寝てるかも」
「おぉ。夕飯食ってきな」
「…泊まる」
「ん」
「ごめんね漣ちゃん…」
「いいえーごゆっくりどーうぞ」
「某…申し訳の無さと後ろめたさで腹を切りたいでござる…」
「旦那…いやぁ俺様も土下座したい気分だわ…」
「もー政宗ー」
「Aan?!俺がわりぃのかよ?!」
「とっととそれ話してさっさと帰りゃあいンだろ」
「まそういうこった!その話題とやらは気になるけど、恋人同士の2人の邪魔をするなんざ御免だしな!」
「そう気にしねぇでも大丈夫だがなぁ」
「いや俺様達が気にするから」