「誰だ――此方降谷ッ」
『あむぴあたし!中谷っす!』
「、和実ちゃん?!すまない今立て込んで、」
『今イスカンダル様に乗っけてもらってそっちに爆走してます!あたしにイイ考えが有るゥ!てな訳で2人の事今拾いますんで車止めて準備を!』
「…分かった待機する!」
「安室さん?!!」
「心配要らないよコナン君、愚策なら乗りはしないからね」
「いやそもそも誰、何をっ」
雷鳴、鼓笛、怒号のような
「あむぴ!」
コナン君脇に抱えて飛び乗る
「和実ちゃん!漣もか!」
「やほー。コナン君ちゃんと掴まっててね、振り落とされるよ」
「あっ、うん、」
漣を抱き込むように縁に掴まる降谷
「イスカンダル様トばせトばせぇい!そだあたしゃあが抱っこしちゃろうコナン君!景色いーぞぉーう!カハハハハ!!」
「ぎゃっ!!」

閃光の如く飛来し、一瞬に光の粒子へと変わる何かから、ひどく軽やかに降り立つ影
「――王様、?」
「零からの頼みが有るとおさげ娘から言われ来てみれば…何だこの体たらくは」
「や、うん…まぁ色々ちょっと…」
「ハァ。で、お前は我にどうしてほしいのだ。いや、おさげ娘の節介なのは構わん。だが、それで?」
「!…あの、王様、…いや養父さん。頼む、アレを破壊してほしいんだ。破壊まではいかなくとも、軌道を大幅にズラして海の方に墜としてくれるだけでもいい」
見つめ合う2人
「…。此の場に在って、そこな熊男以外ただの肉の器だらけが集まる中、アレを食らえば肉片1つとて残らなかろうな」
「ある意味清々しいすね」
「ほんとね」
「木っ端微塵どころかなぁんも残らんじゃんね」
「やぁね」
「あのね2人共…」
「フハハ!良い良い、ちょっとだけ愉快な冗句、というやつさな。故に童よ、案ずるだけ無駄だ。愛い我が子らをみすみす死なす気は無ければ、愛い我が子からの頼みを聞き入れぬ道理もまた無しというものよ」
「ありがとう養父さん、」
「何よりお前が我をそうと呼ぶなど珍しい。しかし悪くない、…悪くないぞ零。これからはもっとその機会を増やせよ」
「うっ、」
「うわめっちゃ嬉しそうじゃんね金ピカ様」
「義息子くんはめっちゃ恥ずかしそうだけどねぇ」
「嬉しくない訳無かろう戯けェ!フッハハハハ…!――ゆくぞ我が愛娘、我が愛猫」
「あいあい」
言いながらに換装、弓ギル最終再臨の衣装へ
左腕に抱き着く漣
「鉄のしらとりよ、墜ちるが良い。『ゲート・オブ・バビロン』――!」

「まさか此の世でまたこれ見る事になるたーなぁ…」
「…彼が俺の味方であって良かったって、今心底、改めて思った…」
「本来ならもっとしゅごいっすよ」
「もっとしゅごい」
「これが大体十から三十倍の数射出されますかんね」
「十から三十倍」
「一斉に」
「一斉に」





×
人気急上昇中のBL小説
BL小説 BLove
- ナノ -