ドンドンドン




『旦那ァ〜。遊びましょ〜』


玄関を叩きながらそう叫ぶアイツは正真正銘の馬鹿だ。




「…‥神楽。アイツと遊んでやれ。」



「嫌アル。馬鹿が移るネ。」



ドンドンドン




『旦那ァ〜。30秒以内に出ないと、旦那のあの写真を江戸中にばらまいて…‥。』



ガラッ




「なんだよ総一郎君?」



「総悟です旦那ァ。」





そう言いながら馬鹿は俺に抱きついてきた。


















「……‥ンで?何で総一郎は俺の尻撫でてんだ?」 


「そりゃ〜あれですぜ旦那。そこに旦那の尻があるからでさぁ〜」


「あ〜あ。世も末だね全く。警察が痴漢してんじゃァ。」


「人聞きの悪いこと言わねぇ〜でくだせぇ旦那。これはただのスキンシップでさぁ〜」



そう言いながらまだコイツは厭らしい手つきで俺の尻を撫でている。



「…‥ッたく。今どきの若いもんは進んでるねぇ。だからやれできちゃった結婚だの。銀さんついてけねぇ〜わ。」


そう言いまだ尻を撫でている手を払いのけた。


「チッ………。まぁ家の中でゆっくりヤりゃ〜いいか。旦那ァ中に入れてくだせぇ。」 



払いのけられた手を撫でながら満面の笑みで恐ろしいことを言う少年S。



「そんな恐ろしいこと聞いて入れる奴何ているかよ。馬鹿だろお前。馬鹿だろ。
例え入れたとしても今日は神楽がいるからできねぇ〜よ馬鹿サド。」



「マジですかい旦那。ならあのチャイナをどっかにやりゃ〜万事解決でさぁ。」


そんでおもいっきりヤりましょうぜ。と言い銀時を押し切って中に入ろうとする。
普通の少年少女の喧嘩なら可愛らしいもんだが、コイツらの場合、確実に家がボロボロになる。
ただでさえ家賃払うのに苦労してるのに、家の修理代まで出すことになれば…‥



「そッ…‥総一郎君!!!銀さん、甘いもんが食べたいなぁ〜‥。ねっ!!!食べに行こうぜ!!!」


必死に靴を脱ごうとしている総悟にそう言うと


「総悟です旦那。嫌でさぁ〜。今は旦那をめちゃくちゃにしたい気分なんで、甘味はまた今度と言うことで。」


そう言いながら靴を脱ぎ終え、神楽のもとへ行こうとする総悟。そんな総悟に銀時は…‥




「ッ…‥いッ今食べてぇ〜の銀さんはッ!!!!そッ…‥そしたら……‥」


段々語尾が小さくなって話す銀時に、総悟は居間の扉に手をかけたまま動きを止めた。


「………‥そしたら‥。なんですかぃ旦那。」


ニタァ〜とした笑みを浮かべながらこちらを見てくる総悟。


「…‥そッ‥そしたら…‥。お前の言うコト何でも聞いてやるよ…‥うな?。」



「…‥武士に二言はねぇですぜ、旦那。はっきりして下せぇ。」



あ"あ"ぁ"あ"あ"あ"ぁ"〜もぅッ!!!!



「分かったよッ!!!何でも言うこと聞けばいいんだろッ!!!聞いてやるよッッ!!!だから場所移すぞ馬鹿野郎!!!」



そういって俺はこの馬鹿の首根っこを掴み、万屋を後にした。


その途中、馬鹿は終始笑いを堪えているようだったが、俺は終始、後悔の念でいっぱいだった。
















「…………え?『だんじり』が見たい?」



またえげつない注文をしてくるものだと思ってたが、まさか『だんじり』が見たい何てな。だけど今は冬と春の間。だんじりがあるほどの大きな祭り何てねぇし……‥



「しゃ〜ねぇから、ちぃせぇ祭りに二人で行くか?だんじりはねぇかも知れねぇけどさ…‥」



そんなに俺とだんじりを見たかった沖田くんには可哀想だが、仕方ないよな。
俺は少し悲しそうな表情をして可愛い恋人にそう告げた。





「…‥旦那ァいい加減、猿芝居やめてもらいやせんかィ。」










「…………‥ですよね〜。」



いやいやいやいや…‥
そりゃ〜猿芝居をしたくもなるよ。


嫌まぁ、あれだよ?
SMプレイやら、そういった部類のことをされると思ってたのよ俺は。だから俺は決死の思いで…‥。
だってあの馬鹿の願いだったから。




それが以外にも…‥












「……‥嫌さぁ〜‥。沖田くんよぉ〜。」





「旦那ァ〜。今から俺は沖田君じゃねーでさぁ。旦那ァ。












ダーリンでしょ?ハニー。」










ほんと馬鹿だろコイツ。


















『これから1ヶ月間。俺のことをいつ何時も…‥ダーリンと呼んでくだせぇ。」





次ページ