「カカシさんをお持ち帰り…‥暁へ連れて行きます。」



「…‥イタチさん。今までのシリアスが台無しですよ」
















計算外だった…‥

まさかこんなに早く暁と戦うことになるなんて


しかも…‥






自来也様からナルトが
暁と言う危ない輩に
狙われていると言う情報
を聞いた後、甘味屋に
おかしな2人組を見つけ
つけてみれば、まさかのあの暁のメンバーと思われる、うちはを滅ぼした『うちはイタチ』と、霧隠れの怪人と恐れられる『干柿鬼鮫』だったとはな…‥。

上忍3人が相手でも全く引けをとらない…‥。いや、それ以上の強さだった。



その2人との対戦で致命傷を負った俺は、暁の情報を知っているために今、暁のアジトへと連れて来られていると言うわけだ。





「…‥言っとくけど、俺はナルトの居場所なんて吐かな〜いよ。」



「知ってますよ。カカシさんは例え、どんな拷問をしても仲間のことを吐いたりなんかしないことぐらい。」



そう言い、俺をくくりつけた柱に手をかざし俺を見下ろすイタチ。



「じゃあ俺をここへ連れてくるより、あそこで殺してた方が良かったんじゃないの?」


「…‥貴方にはまだ利用価値がある。これからは俺らと一緒に行動してもらいますよカカシさん。」



二人の口調は軽いものの、底知れぬ殺気が二人を包んでいた。


「……‥それに…‥。」



「…‥それに?」



「やっとカカシさんを独り占めできる!!!木の葉の里にいたときはアスマさんやら、木遁使いやらが邪魔ばっかりするせいで、カカシさんとイチャイチャ出来ませんでしたし…‥。それに最近ではナルトくんやらサスケやらまで貴方を狙っていて俺も気が気ではありませんでしたよ。」 



「………………‥は?」



いきなり意気よいよく話し始めたと思ったら何言ってんのコイツ?


あまりの突然のイタチの変わり用に困惑するカカシにまた始まったとばかりに鬼鮫がため息をついた。



「…‥はぁ。イタチさん。カカシさんとやらが困っていますよ」



「大丈夫ですかカカシさん?」



そう言い鼻と鼻がぶつかってしまいそうなぐらいにイタチが顔を近づけてきた。


「…‥お前のせいで大丈夫じゃないよ。何言ってんのお前。木の葉抜けて、頭おかしくなった?」



「……‥イタチさんから聞いてはいましたが、この人凄い鈍感ですね。」


「ああ。俺もこの人には色々振り回された…‥。」


「さっきから聞いてりゃあ、なんなのよ一体?」



いきなり意味不明なことを言ったと思ったら次は人のことを鈍感扱いだ。

少し苛々しながらイタチに問うと、




「俺はカカシさんに好意を抱いているんですよ。」



「俺はお前が嫌いだがな。」



俺の言葉を聞き、イタチはわざとらしくため息をつき、鬼鮫は苦笑していた。



「…‥単刀直入に言いますとねカカシさん。私は貴方のことを愛してるんですよ。キスやセックスをする間柄になりたいんです。分かりましたか?」




………………………………………………………………………………‥


「…‥は?」



長い沈黙を破ったのは俺の間抜けな声だった。




「ハァ〜…‥。いつまでこのやり取りをするのはナンセンスですよ、カカシさん。」


「嫌だって、あり得ないだろ?俺はあわよくばお前を殺そうとしてたのに…‥しかも第一、俺は男だよ?」


「もう面倒くさいですカカシさん。」


「何が……‥」



「何が面倒くさいだ馬鹿」と言おうとしたが以外なもので俺の口は閉ざされた。





「っ……‥はッ…‥ぅん…」



部屋に場違いな水音が響く。

分かるのに多少時間がかかったが、俺の口を閉ざしたのは紛れもなく、イタチの唇だった。



まだ唇と唇が触れ合う程度のキスなら、まだ…‥まだ許せた。
しかし今俺達がしているのはディープな方だ、しかもやたら上手い。コイツ、慣れてやがる。



ただでさえ体を縛られて反抗できない状態なのに、こんなことをされれば苦しくてしょうがない。




体に力が入らない。
息も出来ない。




駄目だ…‥クラクラする。





「…‥イタチさん。いい加減にしないと、カカシさんが死んでしまいますよ。」



その言葉を聞いてイタチは名残惜しそうに俺の唇から離れた。



「ッく……げほッげほっ‥ッ…はァ…‥」



「すいません。カカシさんが凄くエロい顔をしていたので止まらなくなってしまって…‥」 




もぅホント意味わかんないよコイツ。

大体誰がいつ、エロい顔したって言うのよ。


言いたいのにまだ咳き込んでいるため言えない。



確かにコイツは昔、俺だけにやたらスキンシップをしてきたり、「好きです。」何て言ってきたりしたが、俺は「気にいられているのかな?」程度にしか思ってなかった訳で。


俺に恋愛感情をいだいて言ってた何て知らなかった訳で…‥



それをちょっと嬉しく思う馬鹿な俺もいる訳で………‥















「……‥あ〜‥なるほど。イタチさんが骨抜きになるのも分かりますね、これは。確かに可愛いらしい。」



後ろでボソッと鬼鮫が呟いたが、今の俺にはその小声すら聞き取れなかった。








だって……………‥


















「カカシさん。顔真っ赤ですよ?」











目の前には心底嬉しそうなイタチの顔があったから。














(取り敢えず、カカシさんは俺の嫁と言うことで)(だが断る!!!)









後書き