これは確かに愛だった

2010/03/27 13:21



光が消え、闇が来たる時

鴉は哀しき賛美歌を謳い

空は黄が青になり
青が赤になり
そして赤は闇になった


闇に健気に瞬く一番星。
時間がたつにつれて
星はより多く現れ瞬く。


その頃にはもう既に
一番星がどれかすら気付かず

一番星はひっそりと一人闇に消えていった。



―――大丈夫だから


―――私が君を導くから


―――だからお願い



―――どうか諦めないで




―――必ず光はやってくるから



―――だから貴方は…‥








―――生きて下さい。








隣に居たはずの君は
いつの間にか空の彼方。


君がいるから闇は光になる


でも、君が隣にいないせいで



光は闇になったんだ―――。





悪循環の中
それでも必死に
生きてと叫ぶ君に
自嘲じみた笑みを浮かべ
俺は闇に溶けていく。



俺に生きてと嘆く前に

君が生きてさえいれば


闇なんて知らずにすんだのにね







黄の次は青
青の次は赤
そして闇

闇の次は光―――。


そんな循環の中、
最後に俺は【闇】になる――。

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