初めて会った時はコートの中ですごく楽しそうにバスケをやるニノに目を奪われた。初めて一緒にプレイをした時はあたしもニノに感化されたのかバスケがいつもよりもすごく楽しかったのを覚えている。

「ニノは本当に楽しそうにバスケやるよねえ」

ストバスの休憩中、隣に座っていたニノにそう言えば「当たり前やん！」とすぐに返ってくる。

「葵やって楽しいやろ、バスケ」

「うん、楽しいし好きだよ」

「せやろ！」

「だけどバスケやってるニノはかっこいいからもっと好きかな」

「………は、」

目を大きく見開いて固まるニノにあたしはふふふ、と笑って「梶くん、交代！」と立ち上がる。

「え、ちょ、葵！それどういう意味なん!?」

はっとしてそう聞いてくるニノにあたしは「ご想像にお任せします！」と笑って梶くんと交代でコートの中に入った。

それからすぐにコートの外から「俺も葵が好きやー！」「おい、ニノ！お前、今そんなこと言ってんじゃねぇよ！」「別にええやん、竜二、顔真っ赤やでー」「うるせえ！」そんな会話が聞こえてきてあたしはディフェンスしながらも小さく笑ってしまった。


夏の盛りに