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2019/03/18 12:53

逃走中に怪我をしたドラパンが逃げ込んだのが、主人公の職場の屋敷(といってもメイドは彼女ひとりの小さな屋敷)。ほとんど使われていない物置同然の部屋でもきちんと掃除するタイプの主人公、深手を負ったドラパンを発見。
通報しようとするが、長期で屋敷の主は留守だし、警察が踏み込んでくるのも、ドラパンに逃げ惑われてあちこち血まみれとかにされるのも、仕事が増えるので困る。独断で通報を保留にし、こっそり匿い治療する。
個人的な感情でいうと、義賊であるドラパンは嫌いじゃない。それが社会的に正しいことでないとしても。

「あなたは、なんで助けてくれるんだ?」
「怪我をしているあなたに屋敷を好き勝手歩き回られると、仕事が増えますので」

淡々とした口振りに、かわいくない女だと思うが少なからず助けてもらったことを感謝するドラパン。だが、気は抜かない。

「あなたは、俺が誰か知っていて助けようとしているのか?」
「私はあなたから直接名前を聞いていませんので知りませんし、知るつもりも、知りたくもありません。」

それがお互いのためだとは思いませんか。知らぬ存ぜぬで通すからお前もそうしろと言う主人公をまだ疑ってかかるドラパン。怪我を直すために留まらせている間に、警察を呼ぶつもりでは。見定めるような視線を受けて口を開く主人公。

「あなたがどう思おうと勝手だけど、主人の留守中に屋敷内で問題が起こると迷惑なのよ」

あなたの怪我の治療は私の独断だし、一介のメイドが主人の留守中に好き勝手したと周囲に知られては困るの。だから怪我が治ったら何も知らない顔をして、誰にも知られずにさっさと出ていって。



とかなんとかいうやつ。
別に嫌いじゃない相手(どちらかというと好ましい部類だけど言えるわけない)だけど、指名手配の大泥棒をいつまでも匿ってあげられないから、さっさと元気になってどっかに行ってしまいなさいよ。きっと情がわいたら寂しいと思ってしまうのだから。という気持ちでつんけんしてたのに、ドラパンは義理堅いところあるから、借りを返そうとやっきになりそう。
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