2018/01/28 00:04
三千年生きてる黒鴉はもはや主人公を「気高い巫女」とか「尊敬すべき女性」というポジションで落ち着けようとしているけど、主人公は生きている年数が彼に比べて圧倒的に短いので、その辺未熟でうまくやれない。
なんとも思わないようにしようと振る舞っても、いざ彼が危なくなるととっさにかばおうとしたりするし、特別っぽい扱いをされると嬉しいと同時に悲しくなる。
霊力をもつ身として心を乱してはならないという自戒をもっているけど、うまくやれていない。
本人よりもその状況にやきもきするのはまわりの方々。
「黒鴉さんも名前ちゃんも絶対お互いを好きなのに!!どーしてあんなにじれったいのよー!」
「これ猫娘!そんな簡単に言うもんじゃないわい」
「だーってぇ!!」
「そうじゃよ猫娘。好きだからといって成立できるほど簡単ではないんじゃ」
「でもさ……せっかく両思いなのに」
「わかっておる。できることならこのおばばも祝福してやりたいわい」
「でもなぁ、名前ちゃんは巫女じゃからなぁ」
人間と妖怪の中立であることを望まれている彼女は、力を失うわけにはいかない。恋をして霊力を失うなどもっての他なのだ。
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