シキのところに連れ去られて一週間が経った。 ルフィ達は迎えに来ない。 何かあったんだろうか、 みんな無事なんだろうか、 心配すると同時に、仲間が助けに来てくれると信じて疑わない、守られることが当たり前になっている自分に驚く。 いつから、こんな考え方をするようになったんだろう。 一人で戦うことを決めて、 一人で戦ってきたあの頃と比べて、 強くなったのか、弱くなったのか。 左腕に光るブレスレットを握りしめた。 「ノジコ…ココヤシ村は、イーストブルーは…必ず守るからね。」 私の大切な人達、大切な思い出達が残る故郷。 笑って話せるような思い出ばかりじゃないけれど、昔のようにベルメールさんのことを思い出して泣いたりはしなくなった。 時間は確実に傷を癒して、過去を懐かしめるようになっていた。 今でも、ふいに考えることがある。 もしも、あの時にアーロンが来なければ もしも、ベルメールさんが生きていたら もしも、私が海賊専門の泥棒をやっていなければ ルフィに出会うことは無かった? ううん、それは違う。 私達が出会ったことを「運命」なんていう簡単な言葉で片付けたくはないけど。 きっと、何か大きな力で引き寄せられるように出会っていたと思う。 すべてのことに意味があるように。 出会うべくして出会った私達だから、どんなに距離が離れてても怖くはないよ。 一人で戦ってても、 もう一人じゃないから。 だから今度は、 私が、守る。 --------------------- いつも皆でワイワイやってるのに たまにひとりぼっちになると、 いっぱい色んなこと考えちゃうよねっていう話。 |