I unaware mine.-2

「ええっと…つまり、アンさんとウェンディルさんは人間じゃなくて…他にも人間じゃない方がいて…それでえっと……」
ニコラは必死に頭を整理しながら話した
「そうね、ちなみに私は魔女よ。アナタ逹が想像しているのとは違うかもしれないけどね」
「アンさんは魔女…?ならウェンディルさんは…?」
「混血。」
頬杖をつきながらウェンディルが話した
「こん…け…つ…?」
「ハーフみたいなもんだ。なんの種族が入ってるか知らねえが、な。気にしたこともねぇしよ」
「そう…ですか」
表情から察するに聞かない方がよかったのかな…と少し考え込んだ
「それで、ここからが本題ね。まだ平気かしら?」
「は…はい…っ!」
「ふふっ、いい子ね」
デュアナは微笑みニコラの頭を軽く撫でた
「さっきの話をしたのはアナタにこの話をする為なの。ニコラちゃんは気付いてないか知らないかもしれないけどアナタはね…」
「同族の匂いがする。種族はわかんねぇが…」
「えっ…」
思いもよらない言葉に思わず黙り込む
この人達は何を言っているのだろう、私は…私は人間のはず、これまでそう生きていたのに。そしてこれからもそう生きていくはずなのに…
そんな思いで頭の中が一杯になった
「それって…それって一体……」
ニコラの口から出たのは絞り出すような震える声、必死に理解しようとしているのか瞳が忙しく動き回る
「今はまだ言い切れねえが…同族の匂いがする以上、ほっとくわけにはいかねぇんだ」
ウェンディルが腕を組みながら話す
「それは…どういう意味…ですか…?」
「あー…つまりだな………っ…!」
頬を掻いていた指が急に止まり、窓を睨むと急に立ち上がりドアへと歩いていく
「ウェンディル…さん?」
「すぐ戻る、待ってろ。デュアナ、頼むぞ」
「もう…仕方ないわね…分かったわ、なるべく大人しくね?」
「あー…できるだけ、そうする」
背を向けたまま答えるとそのままドアを開き外へ出ていってしまった
「あの…ウェンディルさんはどこへ…」
「ん?あの子ね…狙われてるのよ、色々と」
「へ…っ?狙われてるって…」
「命よ。あの子…色々と目をつけられるから」
デュアナは笑いながら軽々しく話した
「誰に…ですか…?」
「さぁ…?今来たのは…たぶんその辺の前に喧嘩した奴ね。ほんとすぐ喧嘩するんだから…」
「大丈夫…なんですか?」
「大丈夫よ、そのうち帰ってくるわ。やり過ぎないといいんだけど…」
デュアナは窓を覗き込みポツリと呟いた


「あ…ウェンディルさんお帰りなさい…」
「おー…ただいま」
「あら、随分早かったじゃない」
「テキトーに蹴散らしたらどっか行きやがった…ったく」
「それより…どこも壊してないでしょうね…?」
「うっ……それは…」
「全く…」


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