I unaware mine.-1

「それで、今日はなんのご用かしら?」
髪を束ね、着替えたデュアナがコーヒーを持ってやってきた
「別に用ってほどではねぇけどよ…コイツに色々説明してやらねぇと駄目なんだ」
「あら、女の子をコイツ扱いはダメよ?」
デュアナはニコラを指差した手を軽く叩いた
「それよりも、まずは自己紹介からの方がよさそうね、初めましてデュアナよ。アンと呼んで頂戴?」
「えっ…あ…はい…えっとニコラです…」
「ふふっ可愛い名前。よろしくね?ニコラちゃん」
くす、と笑いながらコーヒーの入ったマグカップをテーブルに置いた
「それよりウェンディル、説明ってどこからすればいいのかしら?」
「あー…最初から、だな」
「最初?ほんと何も説明してないのね…困ったわ」
デュアナは頭を抱えふぅ、とため息をついた
「それじゃあウェンディル、アナタから説明した方がいいんじゃないのかしら?」
「は?俺からつってもどうやって…」
「あら、簡単よ。フードを脱げばいいじゃない、ね?」
「なっ…テメ…っ!」
「え…っ?」
デュアナが手を伸ばし、ウェンディルのフードを脱がすと思わずニコラは声をあげた
視線の先にはウェンディルの頭。そしてそこには小さな角が3本。
「ったく…何しやがる…」
頬杖をつき、むすっとした表情でデュアナを睨む。それに対しデュアナは楽しそうに微笑んでいた
「ほら、アナタはそっちの方が可愛いじゃないの。素敵よ、ウェンディル」
「んな事言ってんじゃねーよ…」
「つ…角…?なんでそんなもの生えて…」
ウェンディルは大きくため息を頭を掻いた
「あーもう…さっき聞いたろ、お前の家族か親戚に人間じゃないやつはいなかったか、って」
「え…えと……」
「つまり人間じゃないのよ、彼も私もね」
デュアナがニコリと笑い、優しく話しかけた
「人間じゃ…ない…?それってどういう意味…」
「お前な…」
「あら、いいじゃない。説明に入るのには丁度いいと思って」
「あ…あの…」
状況が全く分からないニコラをよそに話がどんどん進んでいく
「あら、どうしたの?」
「一体…どういう事なんですか…?ウェンディルさんの角といい…」
「んー…それは今から説明するわね。あーそうそう、フード被っちゃダメよ?」
「チッ…分かったよ…」
ウェンデルは不機嫌そうにふいっと顔を背け軽く手を振った


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