小説2
- ナノ -





「はぁ…はぁ…」

抵抗する気すら失せた私の脚に彼の指が触れ、濡れて重くなったショーツを脱がされる。
外気に触れることで如何に自身の秘部が濡れているかが分かり恥ずかしくなるが、それもこれも彼の前戯が丁寧なのが悪い。
いや、悪くはないのだが、これはあまりにも卑怯だ。

「あっ?!や、やぁああ!!」

露わになった秘部の、色づく花弁の一番外側を愛撫される。
撫でられるだけでなく指の間に挟まれ揉まれ、慣らされた体は思うままに翻弄されてしまう。

「あぁあ!やぅ、やぁあ、あっ、あぁあ!」
「気持ちいいか?サクラ」
「だめっ、だめぇ…溶けちゃうぅ…!」

今が昼時だということも既に忘れ、足を存分に広げて彼の指を欲しがってしまう。
あっあっ、と漏れる声も既に制御が効かず、また抑えることも出来ずに溢れるまま零れ落ちていく。

「サクラ、指と口。どっちがいい?」

彼の秘部に触れてない方の指が額に張り付く髪を払い、溢れる汗を舐めつつ問いかけられる。

「…ほしい…どっちも…全部、ほしい…」

もう私の体は完全に彼に堕ちきっていた。
初めの頃の抵抗もする気にはなれず、ただただ彼が欲しいと思った。
そんな私に彼もそうかと楽しげに答えると、欲張りだなと告げてから私の足を掴む。

「今日は時間がたっぷりとあるからな。いつもより時間をかけて愛してやる」
「あっ…はやくぅ…」

焦らされ続けた体は涎を零し続けている。
早く早くと強請りつつ腰を押し付けるように押し出せば、彼は少し笑ってからちゅうと音を立てて花弁に口付てきた。

「はうぅぅ…!気持ちいぃ…!」

ガクガクと震える腰を抑え付けられ、ゆっくりと這わされる舌が何度も弱いところを撫でていく。
暫く舌での愛撫を施された後、彼の指がそっと膨らんだ花弁に触れ、開かされる。

「…サクラ」
「はぁ…な、に…?」

呼びかけられ答えれば、彼は花弁に指を馳せたまま楽しそうな声で奥まで丸見えだぞ、と告げてくる。

「やっ…!」

そうだ、行為に夢中になってすっかり頭の中から抜け落ちていたが今は昼時だった。
己の視界が暗いのは目隠しをされているせいであって、決して辺りが暗いわけではないのだ。
すっかり忘れていた自分は彼のその一言で一気に現実を思い出した。

「やっ…やだやだやだ!そんなとこ見ないでぇ…!!」

幾ら自分からは見えずとも、明るい中開かされた花弁の奥の奥、一番恥ずかしいところまで彼の目には映っているのだ。
涎を垂らし続ける秘部も、濡れた茂みも、膨らんだ花弁も、全て彼に見られているのだ。
そして今の今まで彼を欲していた、獣のように呼吸を荒げて喘ぎ続けていた自分の痴態も全て、彼の下に晒している。

「ひくっ…やだぁ…」

あまりにも恥ずかしくて、自分がすごく厭らしい女なのが恥ずかしくて、思わず足を閉じて体を縮めれば彼の指先が優しく触れてくる。

「すまん…少し虐めすぎたか?」
「もうやだぁ…いじわるしないでっ…」

どんなに恥ずかしくても、どんなに悲しくても、縛られた両腕では彼に縋りつくことさえできない。
そんな自分がすごく惨めで恥ずかしくて、思わずひくひくと喉を震わせ涙すれば強く彼に抱きしめられる。

「いや…その、すまんかった…流石にやりすぎたな…」
「うぅ…我愛羅くんのばかぁ…」

いじわる、すけこまし、どえす、へんたい。
思いつく限りの悪口で彼を罵倒すれば、彼は何度もすまんと謝りつつ私の髪に指を馳せる。
そうしてすんすんと鼻を啜る私の額に優しく唇を寄せると、体を抱いていた腕を離し腕の拘束を解いてくれる。

「少し赤くなってるな…すまなかった、サクラ」

縛り付けられていた腕を動かせば痛みが走り、思わず顔を顰めれば彼の唇が恭しくそこに触れる。
それに対しバカ、と詰った後、私は自らの腕で目隠しを取り去った。

「もう次こんなことしたらキライになるからっ」
「ああ。もうしない。本当にすまなかった」

ベッドの下に毟り取ったストールを投げ捨て、慣れない眩しさに目をくらませる。
けれど彼の体にぎゅうとしがみつけば、彼の体が自分と同じように汗をかいていることに気付き酷く安堵した。
やはりこうして触れ合えないのはどれだけ気持ちよくても寂しいのだと分かった。

「我愛羅くんのバカっ」
「ああ、悪かった」

汗ばむ彼の肩口に額を押し付けて、ぎゅうと引き締った体に腕を回せばあやすように髪を撫でられる。
やはり抱き合うならこうして抱き合いたい。
例え愛していても、あんなセックスは嫌だった。

「もうあんなのイヤ。絶対よ」
「もうしない。約束する」

見上げる私に微笑んで、誓うような口付を送ってくる彼の背に腕をまわす。
浮き出た肩甲骨の感触が何だかとても懐かしく思えた。

「…ところでサクラ」
「ん?」

ようやく彼を抱きしめることが出来たのでそのまま肌の重なりを堪能していると、気まずそうな声が降ってくる。
それに対しなあにと問いかければ、彼はもごもごと言い辛そうに頬を動かした後私の手を握り、勃ち上がったそこに導いた。

「その…そろそろいいか?」

流石上半身と下半身が別々に生きている生き物なだけある。
反省しつつも萎えることのなかったソレはいつもよりも硬く反っており、私は呆れ半分感心半分で思わず笑ってしまった。

「もう…しょうがないわね。今日は特別よ」
「…すまん…」

自分でも反省しつつも衰えなかった下半身に辟易しているのだろう。
額を抑える彼に益々頬を緩めてから、私は彼の首裏に腕を回す。

「変なことしちゃダメよ?」
「もうしない。それに、俺もサクラと抱き合えないのは寂しい」

どうやら彼も私と同じ気持ちだったらしい。
先程のような宥める抱擁とは違い、ぎゅうと閉じ込めるように抱きしめてくる腕に胸が高鳴る。
そのまま自身も強く抱き返せば、熱く濡れた花弁に彼の熱がそっと宛がわれた。

「行くぞ」
「うん、来て…」

開いた足で、割り込んできた彼の汗ばむ体を挟み込む。
熱を持った肌同士が重なり合い、流れる汗が混ざり合うのが酷く厭らしくて興奮した。

「んっ…!」
「ああっ…!」

いつもより大きく育った彼の切っ先が膨らみきった花弁を押し開いていく。
そうしていつもより貪欲に、私の膣も彼の欲望を飲み込んでいく。

「はっ…!う、ぐっ…!!」
「んん〜っ!!」

入り込んできた欲望はいつもより大きく硬い。そして私の膣も、与えられたそれに馴染むよう広がり奥へ奥へと誘い込む。
互いの体に走る快楽は強く、流石の彼も滅多に出さない唸り声のような声を零してくる。

「あっ…あぁ…すごい、奥まで…きてる…」

まだ一度も果てていないのに、下りた子宮の入り口に彼の切っ先が当たる。
ともすれば私の体を知り尽くしている彼は躊躇なく私の弱いところを突いてくる。

「動くぞ…サクラ」
「あっ…う、ぁああ…!!」

彼の熱く猛った欲望が私の弱いところを目指してぐんと正確に突き上げてくる。
それだけで私の全身に耐えがたい刺激が走り、勝手に腰が跳ね、喉が反る。

「あっ!あぁあ!!あーっ、あっ、あっ、んあぁああ!だめっ、おくだめえぇえ!」
「う、ぐっ…!締るっ…!」

彼の硬い指先が私の腰を強く掴み、欲望が深くまで入り込んでくる。
私の奥の弱いところ、最も感じるところをぐりぐりと穿たれ押し上げられ、止まらぬ律動に目の前の体に強くしがみ付く。

「ああっ!やだ、だめっ!イっちゃう、イっちゃうううう!!!」
「サクラ、サクラっ…!」

彼の額から、顎から、溢れる汗が伝っては落ちてくる。
思わず頬にかかったそれを舐めとり飲み込めば、彼に唇を荒々しく重ねられ口内を思うままに嬲られる。

「んっ、んんっ!んーっ、んっ、んぅう!」

ビクつく体を上から押さえつけられ、背に回された腕が強く抱き込み腰を打ち付けてくる。
重ね合った唇からはくぐもった嬌声が絶えず溢れ出し、全身に快楽が走るたびに溶けていく脳みそが熱く沸騰していく。

「あーっ!だめっ、イっくっ…!イくうぅう…!!」
「あ、う…俺、も、ダメだっ…!」

加減が出来ぬまま彼の背に爪を立て、痛みとも快楽ともつかぬ刺激に顔を顰める彼の腕が痛い位に私を抱きしめてくる。
そうして貪るように互いに体を抱き合いながら腰を打ち付けあい、襲ってきた快楽の絶頂に共に理性を手放す。

「あっ!あぁ…はぁ…はぁ…はぁ……」
「うっ…はぁ…」

ぐったりと圧し掛かってきた彼の体を受け止めながら、繋がった部分から感じる彼の鼓動に心から満たされた気持ちになる。

「ん…があらくん…すき…」
「…俺もだ…愛してる、サクラ…」

絶えず汗が流れる逞しい背を撫でまわし、甘える私に彼が優しく口付てくる。

「でももうあんなのはやだよ…」
「ああ…分かってる」

彼が体を退けて、同時に私の秘部から彼の欲望が抜けていく。
途端にドロリと股の間を流れるアレに気付いていても、私は気にせず足を閉じ彼の胸元にすり寄った。

やはり愛し合うなら互いに抱き合ってしたい。
縛られて赤くなった腕に既に痛みはなかったが、それでも暫く痕が残るであろうその手で彼に抱き着いた。

甘やかしてくれる彼の指先にうっとりと目を閉じながら、それでも今日の晩御飯は彼の嫌いなものを一品作ってやろうと確かな復讐を密かに誓った。



end




いつもTwitterでお世話になっているすな様にお贈りいたします!
ご本人様以外の持ち帰りは厳禁いたします。
(というよりいる人おらんやろ…)

てなわけで私が呟いた目隠しEROでしたが、ご希望に添えましたでしょうか…(・ω・`)
ぶっちゃけ全編ただのEROでしたので不安だらけですが(しかも過去最高にねちっこい)
お気に召さないようでしたらこっそり内心で罵倒しておいてください。

これからもお付き合いの程よろしくお願いいたしますー!!
すなさん愛してる!!



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