小説
- ナノ -






チリン、と風鈴のような、鈴の音のような、澄んだ音が耳の奥でする。

何の音だろう。

ぼんやりと、その音に交ざって遠くの方から声がする。
起きて起きてと神経を揺すぶるような、早くしないとと急かす声。

聞き覚えのない声に疑問を感じたけれど、その優しい声音に不思議と警戒心は沸かない。

あなたは、誰?

尋ねてみても答えてはくれない。
けれど早く起きてと急かす言葉だけは変わらない。

何があるの?
何を急いでいるの?

重い瞼が僅かに反応する。
神経が麻痺し鈍い指先がぴくりと跳ねる。

頬を撫で行く風は少しだけ鋭く、砂が混ざっているのかざらりとしている。

此処は、どこ?

うっすらと開いた瞼の先、見える視界は砂。
そして、見慣れない男の足。

(…そうだ…私…)

捕えられ、担がれ、男たちの隠れ家から出てきたのだった。
けれど投与された薬が効きすぎて再び意識を落とし、今はこうして外にいるのだと分かった。

ぼんやりとする意識の中、聞こえてくる会話の内容はいまいち分からない。
それでも緩く瞬きを繰り返し、聞こえてくる声で見知っている者がいないか探してみる。

「で?どうするよ風影様。ちんたら悩んでる暇ぁ無いぜ?」

この声はサクラに薬を打った男の声だ。
確かメスを持っていたはずだと思い出す。

「俺たちはどっちでも構わないがな」

すぐ傍から聞こえてきた声に、男の仲間に担がれているのだと理解する。
何か交渉しているらしいというのは分かるが、ぼやける頭では内容が上手く理解できない。

(風影…じゃあ、我愛羅くんがそこにいるの?)

聞こえてきた単語に反応し、サクラの指先が僅かに動く。
睡眠薬だけ投与された体は未だ感覚は鈍いが神経の麻痺はない。
チャクラも徐々にコントロールでき始める。

そうすると徐々に思考が冴えはじめ、先程までとは違い冴えわたる思考に比例するように全身にチャクラが流れていく。

(状況が上手く掴めないわね…でもこれだけチャクラがちゃんとコントロールできるなら、睡眠薬の効果を打ち消すことが出来る)

サクラは一度開けた瞼を閉じると、チャクラコントロールに意識を集中させ、弛緩した筋肉を締めていく。

(バカな男たち。私がただ解毒剤を作れるだけの女だと思ったのかしら)

あんまり舐めないで欲しいわね。
サクラはこの数年間、ただ薬草を研究し院内で診察し、指導をしていたわけではない。
己の体に薬物を打たれてもチャクラで筋肉をコントロールし、ある程度のものなら肉体をカバーできるよう修行していたのだ。

(春野サクラを舐めんじゃないわよ!しゃーんなろー!!!)

そうして全身の筋肉がまともに動かせるほどにまでチャクラを行き渡らせると、サクラは一気に力を入れ拘束具を破壊する。

「何?!」

すぐ傍で男の驚く声がしたと同時に、サクラは動揺する男の肩に手をつくと、背中に強烈な膝蹴りをお見舞いし崩れゆく背を蹴り宙に飛ぶ。
見下ろす下、我愛羅とカンクロウだけでなく何故かサスケの姿も見つけ疑問に思うが、すぐさま着地し猿轡を取るともう一人の男の手に向かい蹴りを繰り出す。

「貴様っ、なぜっ」

避ける男の手が何かを握り潰すよりも先に、サクラは指先にチャクラを集中させ、チャクラメスで男の腕を切りつける。

「ぐっ…!」

痛みに開いた掌から小さな玉が零れ落ち、よろめく男の腹に向かって先に態勢を整えたサクラが拳を握り、体重を乗せた一撃を振りかぶる。


「春野サクラを、舐めんじゃないわよぉおおおお!!!」


死なない程度に、しかし確実にぶっ飛ばす。
師匠直伝の渾身の一撃は、油断していた男の腹部にしかと入り、男は派手に地面を転がっていく。


「っしゃぁああああ!!!」

拳を握り、倍返しを喰らわせたサクラは鳩が豆鉄砲を喰らったような表情をする面々に向かって顔を向けると、にっこりと微笑む。

「大丈夫だった?怪我とかない?」

あれ、っていうか何でサスケくんがこんなところにいるの?
そう言ってことりと首を傾け、完全に伸びた男の足を引きずり歩いてくるサクラは、さながら地獄の番犬ケルべロスのようで男たちの背にぶるりとした寒気が走る。

(お前、出番なかったな…)
(いや、それよりもサクラの安否が先だ…)
(我愛羅、お前絶対サクラ怒らせるなよ。絶対だぞ)

固まる三人の男が不思議なほどに正確な意思疎通を繰り返す中、サクラは男の足を離すと地面に投げ出す。

「皆大丈夫?」
「ああ…いや、俺たちはともかく、お前こそ怪我はないのか?」

軽く動揺したままの我愛羅であったが、とりあえず異常はないかと問えば、サクラは平気よと笑う。
そして上体を横に曲げると、我愛羅の後ろで呆れた顔をしているサスケに向かって久しぶりねぇ、とのんびり紡ぐ。

「でも皆して何でこんなところにいるの?あ、ていうかコイツらよ!あの劇薬作ったの!」

まったく、とんでもない奴らだわ。
意識を飛ばしている男たちの面を取り、やっぱり知らない顔ねぇと呟きながら一人着々と男の身ぐるみを剥いでいく。

「んー…多分ここに…ああ、あったあった。これも毒薬、こっちも毒薬、えーと…これも毒薬、と」

先程までぐったりと意識を飛ばし、捕らわれの姫になっていたとは思えない所業である。
我愛羅はふー、と長く細い吐息を零し、カンクロウは肩を下し、サスケはやっぱりサクラはサクラだなと腕を組む。

「サクラ」
「ん?なあに?」

呼べばくるりと振り返るサクラの、血色のよくなった顔を見下ろし、我愛羅は地に膝をつけるとぎゅうとその体を抱きしめる。

「…無事でよかった」

思わず拳を握ったサスケをカンクロウが慌てて止め、二人から引き離す。
対するサクラは肩口に顔を埋め、いつもより冷たい指先で己を抱く我愛羅の手を握り返すと、ごめんね、と呟く。

「私がぼけっとしてたから「違う」

サクラの言葉に被せるように我愛羅が否定の言葉を紡ぐ。

「違う…そうじゃないんだ、サクラ…」

強く抱きしめられる中、サクラは我愛羅の背に手を回しそっとあやす様に撫でてやる。

「何が違うの?」

促すサクラの声は優しく、我愛羅の胸が切なく締め付けられる。
今腕の中にいる愛しい女を、もう少しで失うところだったのかと思うと体中を巡る血潮が冷えていく。

「…俺のせいだ」
「何が?」
「俺が、お前をちゃんと見ていなかったから、お前をこんな危険な目にあわせた」

危惧していたはずだった。
なのに、こんなに早く動くとは思わず悠長に構えていたのだ。
サクラなら大丈夫だと油断し、己の力を過信しサクラの警護を蔑にしていた。
一番大切なのに、一番守ってやらねばならなかったのに、怠った。

「すまない、サクラ…俺のせいで、」

ぎゅうと、痛いほどに抱きしめられる中、サクラはそっと我愛羅の頬に両手を当て、包み込む。

「我愛羅くん…」

暗い表情をする我愛羅の頬をそっと指先で撫でると、サクラはにっこりと微笑み、その頬をぎゅうと力いっぱい抓る。

「いっ?!」

いつにも増して力の込められたその指先に、我愛羅の肩が痛みと驚きで跳ねる。

「何おとぼけかましてんのよ。まったく」
「サクラ…?」

軽く涙目になっている我愛羅に、サクラはびしりと指を突き立てる。

「いい?私は忍よ。捕まったのは私の自己責任。あなたは風影なんだから私一人に構ってちゃダメよ。里の人全員に対等な態度を取らなきゃいけないのに」
「だがお前は、」

口を開く我愛羅の唇に指を当てると、サクラは優しく笑む。

「あのね我愛羅くん。私は確かに女よ。男と違っていざとなったら足手纏いになっちゃうし、過保護になっちゃうのも仕方ないと思うわ。でもね」

私は火の意志を継ぐくノ一よ。
告げた言葉に我愛羅の目が僅かに開く。

「我愛羅くんは私なら大丈夫だと思ったんでしょう?だったらそれは怠惰なんかじゃなくて、私を信用してくれてたからそう思ったんじゃない」
「…サクラ」
「だったら私は怒ったりもしないし、酷いなんて思わないわ。あなたに信用されて喜んでも、悲しむことなんて一つもないもの」

むしろ誇りよね。
そう言って破顔するサクラに、我愛羅の瞳にじわりと涙が浮かび、すぐさまほろほろと零れだす。
流石に驚いたサクラであったが、すぐに表情を緩めるとよしよしとその茜の髪ごと抱きしめ背を撫でる。

「大丈夫よ我愛羅くん。私そんな簡単に死んだりしないわ」
「だが…」

珍しく、我愛羅の指先が震えている。
それだけでどれほど我愛羅が己を心配していたかが分かり、少しだけ罪悪感を覚える。

「大丈夫、大丈夫よ。だって私、あなたの隣にちゃんと立つって決めたもの。だからこんなところで死んだりしないわ」

いつも甘えていた。
愛してほしいと、求めるばかりだった。
与えることを忘れ欲してばかりいたから辛かった。

けれど隣に立つと決め、存外奥手な我愛羅の心の弱い部分を知ると、サクラは求めるだけでなく与える喜びを知った。
小さく弱々しい、震える指先をサクラはちゃんと握りしめておきたかった。

「だからね、大丈夫よ。私これから何があってもあなたの隣にいるわ。あなたがたくさん辛い思いをしてきたんなら、それ以上にたくさんの幸せを感じられるように」

もしも二人の間が認められたなら、皆の前で結婚式を挙げよう。
ドレスを着て、タキシードに身を包んだ我愛羅の首に腕を回し、己がいかに幸せ者であるかを知ってもらおう。

子供ができたら二人でちゃんと育てよう。
男の子でも女の子でも、一人っ子でも双子でもきょうだいでも、大家族になって家の中が騒がしくなっても、それが幸せだと思えるように努めよう。

毎日一緒に寝て、起きて、ご飯を作って家事をして。
子供たちと一緒に出掛けて、でも時々は二人でデートをして、皺が増えても白髪が増えても、お互いが隣にいることが普通だと思えるほどに、一緒にいよう。

「二人で一緒に生きるの。片方だけが頑張るんじゃなくて、二人で一緒に乗り越えるのよ」

よく言うじゃない。
悲しみは分かち、喜びは二倍に、病める時も健やかなる時も、ってね。

そう言って笑い、流れる涙を指先で払うその手に我愛羅は己の手を重ねる。

「だからね、我愛羅くん。私大丈夫よ。あなたが私の傍にいてくれるなら、私もあなたの傍にずっといる。どんな時だって、一緒にいるわ」

だから泣かないで。ね?
こつりと合わさった額と、ぼけた視界に映る穏やかな表情を見つめながら我愛羅はサクラの体を掻き抱く。

「…お前は、強いな」
「んふふ、バカね。私が、じゃなくて、女は全員強いのよ」

覚えておきなさい。
楽しげなサクラの声にようやく我愛羅も頬を緩め、お手柔らかに頼むと呟いた。
抱きしめた腕の中、感じるぬくもりと鼓動に深く安堵し、感謝する。

サクラを愛してよかった。
自分の隣に立つ女が、サクラでよかった。

「サクラ…」
「うん?なあに?」

呼べば答えてくれる、柔らかな声がするりと耳殻をなぞり心に広がっていく。
穏やかな波紋を広げ全身に響き渡り、心の底から愛しさが込み上げてくる。


「サクラ、俺はお前を愛してる。お前を、ずっと…ずっと愛してる」


ずっと言えなかった言葉が不思議なほどにするりと喉を通っていく。
言ってやれなかった、伝えることができなかった。
不安にばかりさせていたサクラに向かって、いとも簡単に愛の言葉が滑り落ち、風に乗って飛んでいく。

「…うん。私も、あなたを愛してるわ」

我愛羅くん。
紡がれる自分の名前がこんなにも優しい響きをするのだと、サクラに呼ばれて初めて知った。
愛する気持ちがどういうものなのか、それを失うことがどんなに怖ろしいか。
もう二度とこんな気持ちは味わいたくないと思う。

「うふふ…何でかなぁ…初めてあなたからちゃんとした言葉を貰ったはずなのに、不思議と初めてな気がしないの」

本当は寝ている時にいつも言ってくれてたの?
からかうサクラの言葉に少しだけ笑って、我愛羅は秘密だと呟いた。

そんなこと、恥ずかしくて教えられるわけがなかった。



「…おい、いい雰囲気なところ悪いけどな、お前ら人の目考えろ」

聞こえてきた声に二人はハッと目を見開き後ろを振り返る。
そこには額に青筋を浮かべたサスケと、それを抑えるカンクロウ。
そしてその後ろには苦笑いするテマリとぽかんと口を開け呆然とするバキが立ち、更にその後ろには捜索隊を組まれた忍たちが驚いた顔で立ち竦んでいた。

しまった。
二人同時に思ったのも束の間、すぐさまキィ!と高い声が聞こえ人の隙間を縫い、一匹の猫が二人の間に飛び込んでくる。

「キーコ」
「ああ、キーコ!よかった…怪我はしてるけど、平気なのね?」

二人の胸の間に飛び込んだキーコは、己を除け者にするなと言わんばかりに二人にじゃれつき、頬を、体を擦りつける。
甘えた声を上げるキーコに二人は頬を緩め、小さな功績者の体を撫でてやる。

「全く、必死こいて秘密にしてたのに自分たちから大胆にばらしてどうすんだい」

テマリの呆れた声にまったくじゃん、とカンクロウが笑い、サスケがいいからてめえら離れろ!と叫ぶ。
二人の姉兄の発言で、ようやく面々も我愛羅とサクラの仲に気づいたらしく、どよめきが広がる。

「あーあ。バレちゃった」
「…これは火影に一発喰らうどころでは済まなくなるな」

困ったな。
言いつつもまったく困った体でない我愛羅にサクラは一つ笑うと、キーコを我愛羅に預け立ち上がる。

「えーと…みなさんご心配おかけしました!」

綺麗な角度で腰を折り、謝罪するサクラにテマリは全くだ!と返す。

「で?どうするんだい?皆にバレちゃって」

ざわつく面々に我愛羅も立ち上がり、サクラの隣に立つ。

「まぁ…見ての通りだとしか言いようがないんだが…」
「説明省いてんじゃねえぞクソ」

鬼の形相で我愛羅を睨むサスケに、何だ認めてくれたのか?と首を傾ければんなわけあるか!と叫ばれる。

「サクラをこんな目に合わせておいてお似合いだなんて誰が「わー!お似合いですね!!」

サスケの怒号に被さるように聞こえた声は、マツリとユカタの二人の声であった。

「だって風影様とサクラさん、すっごくお似合いですよね!」
「そうそう!ほら、お互いの仕事もちゃんと尊重できるし、頭もいいし!風影様も勿論だけど、サクラさんだって里の皆にちゃんと認められてるじゃないですか!」

きゃっきゃっとはしゃぐ二人に続くように、研究者たちもサクラさんなら信用できます!と声を上げる。

「でも木の葉でしょう?」
「だからこそじゃない。木の葉ともっと強く結びついたら、うちの里ももっと繁栄するわ」
「だとしたら木の葉の美味いものとか食えるかな?」
「木の葉の名産品って実用性高いから、そういうのも運ばれて来たらありがたいかも!」
「アカデミーの生徒たちにもいい影響が出るかもしれないな」
「忍術の幅も広がるかもしれない。優秀な生徒や教師も多いしな」

ざわざわと広がりだす声に、二人は目を見開き、互いを見やる。
そしてゆっくりとサスケへと視線を移せば、ものすごく渋い顔で二人を見ていた。

「…サスケくん」
「認めん」

まだ何も言ってないのに。
苦笑いするサクラに、サスケはとにかくダメだと答える。

「いいかサクラ、騙されんじゃねえぞ。そいつは自分の力を過信してお前を危険な目にあわせたんだからな」
「ええ?考えすぎよ。それに私だって忍よ?いつだって守ってもらえるわけじゃないんだから、甘えてなんかいられないわよ」

それに我愛羅くんだけじゃなくて私だって忙しいんだから。
答えるサクラにサスケは詰まる。
そしてどこから嗅ぎつけてきたのか、鷹のメンバーが揃って集まってくる。

「サースケェー!宿にいないと思ったらこんな所にいたのかよぉー!」
「あれ?サクラじゃーん。何やってんのー?」
「何してたんだ、サスケ?」

駆けつけてくる香燐の頭を鷲掴み動きを止め、サクラたちに軽く手を上げる水月を横目に見やり、尋ねてきた重吾に何でもないと答える。

「我愛羅!この話の続きは後だ、さっきの場所で待ってろ!」
「…分かった」

さっき、と言えば多分風影邸の屋上だろう。
頷く我愛羅に背を向けると、サスケは二人に背を向け残りの三人を連れて歩き出す。

「…ま、これから別の意味で忙しくなるだろうな」

ふうと吐息を零す我愛羅を見上げ、サクラは一緒に頑張ろうねと微笑む。

「そうだな」

二人で、一緒に。
何があっても、どんなことがあっても、二人で乗り越えよう。

我愛羅はサクラの手を取ると、強く握りしめ歩き出す。

「キィ」

怪我をもろともせず我愛羅の背に飛びつき、肩に上ったキーコの喉元を軽く撫でる。
途端に喉を鳴らす愛猫に目を細め、我愛羅は皆が開いてくれた道を歩き出す。

「風影様、おめでとうございます!」
「応援します!頑張ってください!」
「サクラさん!お幸せに!」

まるで結婚式のようだ。
そんなことを思っていると、我愛羅がまるで結婚式だな、とまるっきり同じことを呟き声を上げて笑う。

「そうね。こんな風に、皆に祝福されるよう頑張ろうね」
「そうだな」

握りしめた手はしっかりと結ばれ、気恥ずかしさを覚えるものの里の中をそのまま進む。
事情を知らぬ人々は目を見開き驚愕していたが、二人の穏やかな表情を見ると何となく察したらしい。

そこかしこから祝福の声が聞こえ、拍手までされる。

どれだけ我愛羅が愛されているか、どれだけ里の者に認められ、信用されているか。

サクラは誇らしげに胸を張り我愛羅の隣を歩く。
楽しげに鳴くキーコの声が耳に心地よく、サクラは終始幸福に満ち溢れた笑みを浮かべていた。




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