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初めに



 正直もう水野シリーズは書くことないと思ったのですが、ふとネタが降りて来たので書くことにしました。適当な管理人ですみません。

 というわけで今作では前作、前々作と主役を務めた喪女審神者こと水野が(本人の意思に関係なく周囲が勝手に)脱喪女目指していくお話です。尚喪女本人は「今そんなこと考えてる余裕ないわー」とか言ったりネガティブに悩んだりして割と前に進まないお話でもあります。

 それでもシリーズの中では一番恋愛描写濃いめにしていこうかな。と考えております。とはいえ喪女シリーズと言えばなんちゃってホラー、なんちゃってミステリーの一面もありますので、今回もゴリゴリエセホラー&エセミステリーも加えていこうと思います。初っ端から事件が起きますが、水野シリーズでは毎度のことなので「はいはい」という感じでご覧になって頂ければ幸いです。
 そして相変わらずのノリと勢いのままにゴリ押しする気でいますので、苦手な方はBACKしてくださいませ。m(_ _)m

 今作では新キャラはさほど多くありません。既存のキャラクター、前作まで登場したキャラクターを主に出していきますので、前作、前々作をお読みでない方は全然知らんというか分からん話も出てきます。キャラクターの名前とかね。忘れている方もいらっしゃると思いますので、説明を下記に明記しておきます。

 今までよりちょっと恋愛描写濃いめに、相変わらずドタバタしつつ水野にどんな変化が起きるのか。もしかしたら何も変わらないかもしれないし、変わるかもしれない。そんな水野たちの生活を今一度楽しんで頂けたらな、と思います。

 それでは刀剣男士以外の主なキャラクターたちをご紹介いたします。


*喪女審神者こと水野(仮名)……二十代後半のどすこい体型喪女審神者。(実はちょっと痩せた)基本ノリと勢いだけで生きている。
 刀剣男士への挨拶は『縦に短く横にデカい。器の大きさはお猪口級、腹周りの太さは横綱級。態度のデカさは富士山以上。どうも、審神者の水野です』がデフォ。
 最初は霊力が少ない弱小審神者だったが、ひょんなことから稀有な魂を持っていることに気付かれたため命を狙われることに。(一作目)
 更には折れた刀剣男士たちから『神気』を受け取り魂の在り方が『人非ざる者』になりつつある自称モブの一般人。おかげで『感知能力』が開花した。モブとは一体。
 天然で鈍感。前向きでもあり後ろ向きでもあるけど基本ノリと勢いで生きているから「大体何とかなる」と思っている脳筋タイプ。モブと言いつつ無自覚コミュ強でもあるので、今日も今日とてどこかで誰かを垂らし込んでいる。最近出来た後輩と情操教育をしていた女性審神者に過剰な愛情を向けられてぐったりしている。尚本人に百合の気はない。よく死にかけてよく入院している我らが主人公。
 初期刀は陸奥守。初鍛刀は小夜左文字。本丸にいる刀たちは三十振り(正確には二十五)でめっちゃ仲良し。本人がお喋り好きなため、他所本丸に比べて大倶利伽羅と山姥切も割とよく喋る。明るいホワイト本丸審神者。そして政府のお手伝いもしているため他所本丸に顔を出すことも増えてきた。それが心配な刀たち。でも概ね元気に楽しくやっている。刀たちは恋愛だろうと親愛だろうと関係なく水野のことを慕っている。


*武田……水野の担当官。政府役員の中ではかなり豪快で大雑把。頼りがいがあり慕う人は多い。柊さんは部下の一人。
 熊のように大柄で筋肉質だけど顔は割と童顔。黒髪短髪。審神者も兼業している。本業含めて補佐官を務めているのは太郎太刀。サブ補佐官は膝丸。二人共大雑把な主に溜息を取りつつも着いて行っているので何だかんだ言って仲がいい。たまに太郎さんと言い合いをしているけど大体武田さんが負ける。口喧嘩は苦手。
 霊力はかなり強く、質もいい。とはいえ特殊能力はないため妙な事件に巻き込まれた時は参加出来ない。それが悔しいと思っている責任感の強い男性。
 初期刀は蜂須賀虎徹。初鍛刀は厚藤四郎。二人は基本本丸内での生活を主に補佐しているため政府の仕事には関与していない。刀たちは皆最高練度に達している実力者。指揮を取ることにも長けているけど基本的に戦場では刀任せ。信頼故なのかどうかは皆から疑問視されてはいるけど、仲は良い。


*柊……武田の部下。二十代のモデル体型美女。表情に乏しく冷静沈着。祖母が占い師をしており、少しなら占いや呪術を使える。水野と交流するようになってから感情表現が少し豊かになってきた。
 バリバリのキャリアウーマン。顔に出ないだけで優しく心配性。でも胃は痛めない。割と強メンタル。水野のことは審神者の一人でもあり大切な友人でもある。武田は先輩で上司。
 茶髪のロングヘア―だが、普段はお団子にしてキッチリ纏めている。グレーのパンツスーツを好んで着用しており、それ以外の姿では殆ど登場しない。審神者も兼業しており、成績は武田同様優秀。刀たちとの関係はかなり事務的ではあるものの、互いを尊重し合う良い関係を築いている。
 初期刀は山姥切国広。初鍛刀は乱藤四郎。乱がいなければ本丸に会話がなかったと言うほど会話が少ない主従ではあるが、何だかんだ言って政府での仕事でも補佐官を務めているため信頼関係は厚い。サブの補佐官は膝丸。兄者は武田の所に比べれがしっかりしているが、水野の名前はよく間違う。「やあ水餅ちゃん」「水野です!」


*榊(さかき)……水野の『感知能力』を向上させるために特別授業をしている水野のお師匠様。六十代の柔和な男性。武田と柊の上司でもあり、とある神社で神主も務めている。霊力は高く、お祓いから浄化まで何でもござれのスーパーおじい様。最近は百花の浄化能力を鍛えてもいる。
 初期刀は歌仙兼定。政府の仕事をする時の補佐官は石切丸。サブの補佐官は太郎太刀。相談役として多くの政府役員から頼りにされている。


*百花(ももか)……二作目に登場したスーパー(元)小学生。(今作中で中学生になった)浄化能力が凄まじく、大体の呪いや穢れは一瞬でどうにかしてしまうすげー子。でも式神やお札がないと直接浄化は出来ないので、常に持ち歩くか書く物を持っていないと浄化できないというデメリットがある。
 本人は小学生とは思えない程しっかりしており、優しく朗らか。今剣に恋をしていたが、折れてしまった。以来審神者業に消極的になったが、現在は心を新たに勉学同様励んでいる。書類仕事をする時は水野の本丸で行っており、また日頃の刀剣男士の面倒も水野に頼んでいる。水野のことはかなり慕っており、共に榊さんの所に修行に出ている。関係性としては頼れるお姉さんのような友人のような、そんな感じ。そんな百花に水野も癒されており、二人が一緒にいる空間は刀剣男士たちにとっても癒し。
 初期刀は加州清光。初鍛刀は今剣(折れた一振り目)。二振り目の今剣と加州は水野とも仲良しではあるが、加州はどちらかといえばツンデレなため水野に容赦なく突っ込みを入れる。でも嫌ってはいない。主には激甘。


*夢前(ゆめまえ)ののか……二作目から登場した水野の後輩。そして半年間面倒を見たJK審神者見習い。学校は通信制だから毎日通っていない。明るく陽気な、元アイドル志望のお気楽学生――だったが、今は真面目に審神者業を頑張っている。燭台切に惚れていたが、現在は水野の方が好き。ちょっと危ないグイグイ行く系後輩。好きなものはセンパイ(水野)ってガチで答えるレベルのやべー奴。
 初登場時は黒髪のショートボブだったが、現在は髪の毛を伸ばしているためボブではない。クルリとした大きな瞳が特徴で童顔。可愛いことは自覚済み。後述する日向陽(ひなた)と水野を取り合っている。割と直情的。水野のことは「先輩」ではなく「センパイ」と呼ぶ。ニュアンスだけど察してください。
 初期刀は加州清光。初鍛刀は本作で判明するかもしれないししないかもしれない。


*日向陽(ひなた)……二作目で登場した情操関係に問題ありな美女。水野以上の天然でかなりのマイペース。(無自覚ではあるが)愛情に飢えており、惜しみなく優しさと愛を注いでくれる水野に懐いている。夢前があぶねー奴なら日向陽は油断出来ない奴。気づいたら水野の隣にいる。水野もビビるレベルで自然とそこにいるから刀剣男士からは「一番の敵かもしれない」と実は思われているダークホース。でも本人は(行き過ぎた)友愛だと思っている。「水野ちゃんだーいすき」「あははー。……どうも……」
 黒髪ロングの出るとこ出た非の打ち所がない美女。だけど中身は幼女。常にふんわりぽわぽわしているので審神者業が務まるのか甚だ疑問ではあるが、その辺りは水野がきっちり教育し直したので多分大丈夫。
 初期刀はしっかり者の歌仙兼定。今後どんな本丸になるのか謎な人。


*碇(いかり)……二作目に登場した黒髪短髪のボーイッシュな女性審神者。見た目に反してメンタルは弱く、よく水野にメールで相談している。根は悪い人ではない。大倶利伽羅が好きで恋仲だったが、喪っている。現在審神者業を再開させており、少しずつだが前を向いている様子。
 初期刀は山姥切国広。


*鬼崎……一作目で登場した、元水野の補佐官であり陰陽師を輩出していた家系の呪術者。審神者業を兼任していたが、ロクでもねえことをしたロクでもねえ奴。悪逆非道を尽くした男。
 水野を生贄にしようとした結果失敗し、現在は特別収容所にいる。彼がどうなったかは水野は知らない。


*水無……二作目で登場した政府役員。元審神者。行き過ぎた信仰と真面目すぎたが故に精神的に病み、やってはいけないことに手を出してしまった女性。水野とはどこか似通ったところがあり、審神者ではない別の場所で出会っていたら仲良くなれていたかもしれない。現在は特別収容所にいる。実は月に一度水野は面会に行っており、そこで漫才のようなやり取りを繰り広げている。
 初期刀は山姥切国広。多くの刀剣男士に愛された、悲劇の審神者。

 大体こんな感じです。詳しくは前作・前々作をご覧ください。
 それではドタバタ喪女審神者奮闘記、再びお付き合い頂けると幸いです。よろしくお願いいたします。m(_ _)m



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