優しく彩って
全身どこもかしこも真っ白なアナタ。
本当に全部真っ白なのかとその瞳を覗けば、意外や意外。左右非対称の蒼紅が驚いたようにこちらを見返す。
「カルナさんってオッドアイだったんっスね」
漫画みたい。と、取れない宝石を見つめれば、彼はコトリと首を傾けアタシの髪を押し上げる。
「ジナコの瞳は大地の色だな」
「せめてもっとロマンのある言い方してくれません?」
土気色ってあまりいい気がしないんだけど。土の色とは正反対の、雲みたいに真っ白な姿を詰ってやる。すると白い人は数度瞬いて、そういう意味ではないと首を横に振る。
「大地がないと人は生きていけない。立って歩くことは勿論だが、土に抱かれた作物を食べて人は生活をする。つまり人の体には欠かせないものだという意味だ」
「つまり、どういうことッスか?」
回りくどい台詞は求めていないのだと暗に伝えれば、子供のような無垢な瞳がはちみつみたいにトロリと蕩けた。
「俺にはお前が必要だということだ」
ロマンがあるのかないのか。よく分からない男だ。それでもこんな立派な英雄がアタシを必要なのだと言うのなら、まぁ、そう悪い気がするものでもなく。
仕方なくアタシはため息一つで彼の細い腕に抱かれてやるのだ。
あーもう本当、ジナコさんったら優しいわ。
end
CCC軸のカルジナはポップでキュートでたまらんです。
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