小説
- ナノ -


こわいはなし


ナ「夏っつったらよぉ、怪談とか、こわーいTVとか、心霊特集とか増えんじゃんよぉ…あれどうにかなんねえのかって話だよ…」
キ「あー、まぁ大体どっかのチャンネルで特集してるよな。怖い系のやつ」
シ「映画も増えるしな」
我「本も増えるな」
サ「何だナルト。お前怖いのか?」
ナ「ぐぬっ…!!べ、別に怖かねえけど?!でもさでもさ!連日連夜そんなんばっかじゃつまんねえつーか、もっと明るく楽しい話題がねえのかっつー話で…」
キ「やっぱり怖いんじゃねえか(笑)」
シ「誰にでも苦手なものはあるものだ。気にするなナルト(笑)」
ナ「お前らフォローしてるつもりでも顔がにやけてんだよ!バカにすんなコラァ!」
我「にやけてないぞ?」
キ「出た我愛羅の天然w」
シ「早速だなw」
ナ「あー…うん。我愛羅には…言ってねえってば…ごめんな」
我「うむ」
サ「お前はお代官かw」
我「俺は我愛羅だ」
キ「そうじゃねよw」
サ「お前本当天然だなw」
我「?俺は天然なのか?でも人工物ではないから天然だろう?」
キ「発想の斜め上をいきやがったwww」
シ「予想外www」
サ「おまwww本当ばかわいいなお前www」
ナ「何か我愛羅すげえってばよwww頭いいのに俺よりバカだwww」
我「ナルトにバカと呼ばれるとか屈辱…」
キ「さらっと毒舌www」
シ「我愛羅の機嫌が急降下したw」
サ「謝れよウスラトンカチwww」
ナ「わりぃ我愛羅www俺でもお前のそういう天然なとこ好きだぜwww」
我「ぷんすこ」
キ「だから女子かお前はwww」
我「我愛子でぇす(裏声)」
ナ「出た我愛子wwww」
シ「どっちかというと我愛羅の方が我愛子気に入ってないか?w」
サ「不意打ちすぎて吹いたwww」
我「げふん、今日は喉の調子が悪い…」
ナ「無理すんなwww」
サ「今日はやめとけw」
キ「のど飴やるぞ、食うか?w」
シ「お前ら優しすぎワロタwww」
ナ「つかあれだよ、怪談だよ」
キ「あーそうそう。でもよぉ、そういう怪談って言われてるやつ正直微妙な話多くね?オチが微妙つーか、だから何?みたいな」
シ「確かに。後日談がないものや曖昧なものが多いからな」
サ「ビビらせる系ならともかく、純粋にお化けが怖いってならねえよな」
ナ「えぇ…なんか自分がそうなったらいやだとか、不気味だーとか思わねえの?」
サ「お前感情移入しすぎだろ。どうせ作り話だぞああいうたぐいの話は」
キ「そうそう。ドラマと一緒でフィクションだろ?」
シ「例えそういうものが見えたとしても実害がなければ問題ないだろう」
ナ「お前らメンタル強すぎだろ…つかよぉ、我愛羅はどう思う?俺ってば考えすぎ?」
我「ん…そうだな…俺はその手のものを怖がる気持ちがわからんから何とも言えんな」
ナ「えぇ、何で怖くねえんだよぉ〜…」
キ「バーカ。それが普通だって」
サ「ガキなんだよ、てめえは」
シ「子供だな」
ナ「うっせえ!我愛羅も敵かよ!!」
我「敵かどうかはわからんが、結局俺は人間が一番怖いと思ってるから、実体をもって手出しできん幽霊に臆する意味が解らんっていうだけだ」
サ「…リアルすぎんだろお前…」
キ「今なんか一瞬で肝が冷えたわ…」
シ「どす黒いものを見た気分だな…」
ナ「…我愛羅さぁ、お前怖い話とか聞いてる時に本当に何も思わねえの?」
我「何をだ?」
ナ「だからさ、こう足音が迫ってくるーとか、怖くね?」
我「?」
キ「怖くねえみたいだな」
サ「久々に我愛羅の本気のキョトン顔見たな」
シ「理解不能と顔に書かれてるのが丸わかりだな」
我「ナルト、足音が迫ってくるというのは間違いではないのか?」
ナ「へ?」
サ「は?」
キ「ん?」
シ「ほう?」
我「だって相手は幽霊だろう?幽霊とはいわば死者だ。事実幽霊を見たことがないから何とも言えんが、聞くところによると奴らは足が透けて見えんのだろう?」
ナ「お、おう」
我「ということはだ。足が透けてると言うことは足に実体がないと言うことだ。それでどうして足音が鳴るんだ?」
キ「あー…あぁーなるほどなぁ」
シ「そういう考え方はしたことがなかったな」
サ「斬新だなお前」
ナ「いやでもさでもさ!中にはいるかもしんねえじゃん?!足残ってるやつ!」
我「では残っていたとしてもだ。カツカツやペタペタなどよく使われている音から考えるとその足音の正体は女性か子供の確率が高くなる。大の男ならともかく女や子供に臆することはないだろう」
ナ「ぐぅ…ま、まぁそうだけどよ…幽霊ってなると不気味じゃねえか…」
我「ではこう考えたらどうだ?」
我「カツカツと女性が履くヒールの音が背後から迫ってきたとする」
ナ「うっ…お、おう」
我「だが奴らに足はない。足がないのにどうしてヒールの音がするのか」
サ「どうしてだ?」
我「答えは簡単だ。やつらは逆立ちしてその手にヒールを装着しているに違いない」
ナ「…は?!」
キ「ん?!」
サ「はははは!!!!www」
シ「その発想はなかったwwww」
我「そうすればヒールの音はするし、近づいてもきてるだろう」
ナ「え?あ、うん…うん?」
キ「ようやく想像がおいついた。おい我愛羅お前ふざけんなwwwwそんな展開誰が予想できんだよバカかwww」
サ「逆立ちwwww逆立ちヒールwww」
シ「斬新すぎるwww」
ナ「え、ちょっと待って?!それはそれで怖くねえか?だって髪が長くて唇が真っ赤な姉ちゃんが逆立ちして迫ってくんの?!それはそれで怖くね?!」
キ「ぶわははははhげっほげほ!!」
シ「大丈夫かキバwww」
サ「むせんなキバwwww」
我「水飲むか?」
サ「我愛羅の優しさプライスレスwww」
キ「げほっ、やめろwwwwwだが我愛羅ありがとうwwww」
我「かまわん」
ナ「え、え?だって逆立ち…逆立ち?!」
サ「まだ言ってやがるw」
ナ「だってお前ら逆立ちっつったら結構な筋肉ついてねえと歩けねえぞ?!」
キ「結構な筋肉…」
シ「鍛えられた上腕二頭筋…」
サ「その手にはヒールの靴…」

全「カオスwwwww」

サ「ひでえwwwひでえ何だその幽霊wwww」
キ「斬新すぎワロタwww」
シ「別の意味で恐ろしいw」
ナ「そうなったら子供とかどうすんだってば!あいつらペタペタ裸足で歩いてんだろ?!」
我「子供はあれだ、スリッパ」
サ「スリッパwwwww」
キ「便所スリッパとかか?wwww」
シ「それだともはやトイレのお化けになるぞ、キバwww」
我「トイレの太郎くん?」
全「太郎くんwwww」
サ「やべえw我愛羅の脳内やべえwww」
キ「ダメだ、今度からこの手の話が出たら逆立ちした女を想像しちまうwww」
シ「ある意味迫力はすごいけどなw」
ナ「いや余計怖いってばよ!!ムキムキマッチョな姉ちゃんがすげー勢いで追いかけてくんだろ?!」
サ「アマゾネスwww」
キ「アwマwゾwネwスwwww」
シ「勝てる気がしないwww」
ナ「ほらみろぉ!!」
我「だが相手は幽霊だろ?見えなければどうってことはない」
ナ「だから!見えないから怖いんだろ?!」
我「何故見えないものを怖がる必要があるんだ?お前が怖いのはテストの欠点と補習だろう?」
サ「wwwwwww」
キ「我愛羅バカwwwお前wwwバカwww」
シ「とどめを刺しに行ったなwwww」
ナ「…我愛羅…お前ってば俺のこと嫌いなのかよ…」
我「いや?何故そんな質問をするナルト」
ナ「…もういいってば…お前はそーゆーやつだよ…うん…」
サ「ざまあwww」
キ「涙ふけよナルトwww」
シ「明日があるさwww」
ナ「やめろぉ!!お前らの慰め方はなんか虚しくなるってばよ!!」
我「何かわからんがすまん」
ナ「わかんねえなら謝んな!」
我「すまん」
サ「今度は分かったんだなw」
キ「我愛羅の天然に勝てる気がしねえw」
シ「凄まじいなw」
ナ「うぅ…今度からもっと怖い想像しそうじゃねえか…」
サ「逆立ち女の全力疾走だからなwww」
キ「まとめると本当カオスだなw」
シ「そのうちブリッジしそうだなwww」

キ・サ「ブリッジwwwww」

我「ブリッジ姿の花子さん?」
キ「トイレの花子さんと混ぜんなwww」
サ「そんな花子はトイレに帰れwww」
シ「むしろ封印しろwww外に出すなw」
我「アマゾネスなら無理だろうな」
キ「トイレにいるのがアマゾネスかよ!wwww勝てる気がしねえええええwww」
サ「つかアマゾネスどこに潜んでんだよwもっと表に出てこいよwwww」
我「照れ屋なんだろう。一応女性だからな」
キ「そんな恥じらいはいらねええええwww」
サ「戦士なんだから恥じらいぐらい捨てとけよwww」
我「サスケくんってば女心がわかってなーい(棒読み)」
キ「喉痛ぇから地声でやりやがったwww」
サ「サブイボたったwww」
シ「やめてやれw」
我「んん、地味に痛い」
キ「だから無理すんなってwほらもう一個飴やるから舐めとけw」
我「ありがとう」
サ「てめえは我愛羅の兄ちゃんかw」
我「俺の兄はカンクロウだが?」
サ「wwwもういいよwwお前もうそれでいいよwww」
シ「さすが天然だなw」
キ「本当すげえよなお前w」
ナ「もういいってばよ…今度から怖い話された時は可愛い妖精さんが落し物拾って届けに来てくれてるってことにするってばよ…」
キ「まだ言ってたのかよお前w」
サ「どんだけ臆病だよw」
シ「しかも結論が妖精www」
我「可哀想にアマゾネス…女を捨て戦士になったばかりに…」
キ「www」
サ「我愛羅暴走すんなwwwいや妄想かwww」
シ「落ち着け我愛羅wついでにナルトもだw」
ナ「俺は落ち着いてらぁ!」
我「俺も至って正常だが。喉以外は」
キ「だいぶ喉やられてんのな」
サ「お前風邪じゃねえのか?」
ナ「マジか?大丈夫か我愛羅?」
我「風邪?誰が?」

全「お前だよ」

キ「ちょいデコに手当てるぜ」
我「?」
キ「んー…ちょいと熱いか?」
サ「保健室行くか?」
シ「早期発見は大事だぞ」
我「ん…何ともないと思うんだが…」
ナ「アマゾネスの呪いじゃねえのー?」
サ「アマゾネスwwwかけられるとしたらお前だろw」
ナ「あ?何でだよ」
キ「だってアマゾネス捨てて妖精選んでんだもんな、お前w」
シ「今頃アマゾネスは一人泣いているだろう…」
ナ「お前ら何の妄想繰り広げてんだってばよ!!第一アマゾネスもトイレの花子さんもトイレの太郎くんもいねえってば!!」
我「…なんだ。お前もいないと思っているんじゃないか」
ナ「!!!」
サ「おー、まんまとはめられたなナルト」
キ「残念だったな。我愛羅はお前より頭いいつーの!」
シ「お前は我愛羅の誘導に乗っていたわけだな」
ナ「な…な…え…や、確かにそんなのいねえとは言ったけどよ…?」
我「いないんだろう?」
ナ「………」
我「いないんだろ」
ナ「…いないです」
サ「認めたなwww」
キ「じゃあ今度からウダウダ言うんじゃねえぞナルト!」
シ「男に二言はなしだからな」
ナ「だぁー!!お前ら卑怯だってばよ!つか我愛羅!!お前喉痛えってのも芝居か?!」
我「いや。喉が痛いのは本当だ」
サ「やっぱ保健室行くか?」
我「うむ…」
キ「サスケだけだと不安だから俺もついて行ってやろうか?」
サ「どういう意味だコラ」
キ「だってお前我愛子ちゃん大好きじゃねえかw」
シ「wwww」
サ「病人に手を出すほど俺は落ちぶれちゃいねえよ(フッ)」
キ「病人じゃなくても手は出すなよバカかwwww」
シ「飢えすぎワロタw」
我「一人で行ける(ムスッ)」
キ「ほら、我愛羅拗ねちまったじゃねえか」
我「拗ねてなどいない」
サ「拗ねんなよ☆」
キ「チャラスケ帰れw」
我「チャラスケ退散」
シ「悪霊退散の如くwww」
ナ「だっせえふられてやんのwww」
サ「うるせえよウスラトンカチw幽霊にビビってるくせに」
ナ「つか我愛羅とりあえず先に保健室行って来いってば」
我「そうする」
キ「きつかったら寝てろよー」
シ「授業の担当には言っておこう」
我「すまん。助かる」
サ「じゃあ俺はベッドに添い寝してやるよ☆」
ナ「てめえは土に還れってばよ」
我「禿同」
キ「ざまあw」
サ「辛辣」
我「そういえば」
ナ「ん?どうしたんだってばよ我愛羅」
我「一つどうでもいいことを思い出した」
キ「何だ?」
我「俺の部屋は二階の端部屋なのは知っているだろう?」
シ「そうだったな」
我「昨日の夜中ふと視線を感じたら、カーテンの隙間から誰かが覗いていたんだが…あれはいったい誰だったんだろうな…」

サ「!」
シ「!!」
キ「!?」
ナ「え…?」

我「俺の部屋の近くには木も植えてないし、梯子をかけるにも塀があって無理に等しい。不思議で仕方なかったんだがお前たちはどう思う…ってどうしたんだナルト。顔が真っ青だぞ。一緒に保健室に行くか?」
ナ「ぎ、ぎぃええええええ!!!」


その夜はナルトは寝れなかったとか。


〜おまけ〜


ナ「そ、そそそそそそれっておば、おばっ…!!」
サ「我愛羅、お前大丈夫なのか?」
我「だから今から保健室に行くんだろう?」
キ「そっちじゃねえよ!その、誰かに覗かれたかもしれねぇんだろ?!その後どうしたんだよ」
我「うむ…寝ぼけていて幽霊か人か分からんかったから、とりあえず今年のサマージャンボ宝くじがあたりますように、と願掛けしておいた」
サ「wwwwwwwwwww」
キ「ちょっ…お前バカじゃねえのwwwwwww」
シ「サマージャンボwwwwww」
ナ「もうちょっと緊張感持てよ我愛羅ぁ!」
我「そしたらまぁ『はあ?』って顔をされたがそのまま寝た」
サ「wwwwお前www強すぎだろwww」
キ「何でその状況で二度寝できんだよwwwバカかお前www」
サ「メンタル強すぎワロタwwww」
我「ううん…もしや朝布団が床に落ちていたから喉が痛いのだろうか…」
サ「自己解決しやがったw」
キ「もうだめだw俺の腹筋がもたねえwww」
シ「何はともあれ先に保健室に行って来いw」
我「そうする」
ナ「…俺も我愛羅みてぇにメンタル強くなりてぇってばよ…」


因みに我愛羅くんは単なる夏風邪でした。




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