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Gendr




※設定
砂と木の葉戦争中。
ナルトと出会ってない我愛羅くんと人質サクラちゃんのERO。
Sっ気どころか鬼畜外道をいく我愛羅くんが嫌いな方はBack推奨です。




戦争に意味などない。
国が掲げた大義名分も、顔も知らないお偉いさんが唱える正義も私は知らない。
あるのは痛みと憎しみだけ。
悲しみの連鎖が続いていくだけの世界に抱く思いは、虚無。

腐り落ちた世界の中に、私はいた。



「無様だな、女」
「うぐっ…」

男の腕が首に付けられた枷の鎖を強く引く。
その力に抗えぬまま顔を上げれば、酷く愉しそうな男の眼差しが冷たく私を捕える。

「木の葉との交渉はまだ続いている。貴様を生かすのが俺の任務とはいえ…貴様もただ寝転がっていては暇だろう」
「ぐっ!げほっ、ごほっ…」

鎖が立てる派手な音と共に硬い寝台に投げ飛ばされ、解かれた猿轡の代わりに錠剤と水を無理やり飲み込まされる。

「な、にを…」

咳き込みながら何を飲ませたのかと問えば、男は暫く待てと告げすぐ傍に腰かける。

「安心しろ女。それは毒ではない」
「毒じゃない?」

では一体何のか。
男を見上げても書物に目を走らせており、会話をする気がないと示してくる。

「…戦は…」

今は戦争中だ。
普段なら戦場の中にいるはずだと問いかければ、男は緩慢な動作で頁をめくってから口を開く。

「有難いことに今日は非番でな。いつも放っておいているお前と遊んでやるには丁度いいと思ってな」

じっくり時間をかけて、可愛がってやる。
細められた目は冷たく無機質で、けれどその奥深に揺らめく愉悦の色が不気味で厭らしい。

下衆が。
そう思ってもチャクラ封じの呪がかけられた枷の鎖が音を立てるだけで、飲み込んだ薬の効力を待つことしか今はできない。
全くもって無様だと、数か月前にこの男に囚われた己の無力さを憎んだ。


私がこの男、砂漠の我愛羅に攫われたのは蒸し暑い夏の夜だった。
どういう命令を受けたかは知らないが、男は戦争で傷ついた仲間たちを治療している私の元に奇襲をかけてきた。

医療所にいる忍なんて医忍を除けば怪我人しかいない。
そんな場所で砂隠の兵器として活躍する男に勝てるはずもなく、私以外の人間は全員嬲り殺しにされた。

『無様だな、女』

殺されていく仲間の断末魔の隙間から聞こえてくる声は呪いのようで、けれど嘲笑う声は酷く耳に残る。

『安心しろ。貴様を連れ帰るのが俺の任務でな…傷つける気はない』

まぁ刃向うというのならば、腕の一本や二本は貰って行くがな。
そう言って私の体を担ぎ上げた男の足元に広がる現実に、私は声が出なかった。

この世は私が産まれる前から戦争をしていた。
私はくノ一として授業を受けながらも素質があると判断され医療忍者として鍛えられてきた。

そして私はすぐさま人手が足りない医療の場に繰り出された。
経験は歳を重ねるごとにつき、いつからか戦前に出ることも無くなり後方支援や怪我人の治療に専念するようになった。
同じ班のサスケくんやナルト、カカシ先生は未だ前線にいると言うのに、私は後ろで守られてばかり。
それが初めはとても悔しかったけれど、医療忍者がどれだけ大切か、どれだけ心の支えになっているか。
三人に説かれ私は初めて自信を持つことが出来、単身で第二戦線の医療所に来た。

なのに、そこで私を待っていたのはこの男だった。

砂漠の我愛羅。
とても強大なチャクラを身に宿した砂隠の化物。生ける兵器。
彼に殺された仲間は数知れず、幼い頃に失った私の父も彼に殺されたと聞いた。
私にとって復讐の対象であり、憎むべき砂隠の忍なのに、私はその男に従わなければならない。

『女。貴様に拒否権はない。言葉は、はい。それ以外の言葉は選択肢にすらない』

締め上げられる首から呻き声を上げれば、強く地に叩きつけられ意識が混濁する。

『今日から貴様は砂隠の人質となる。仲間の命をこれ以上奪われたくなければ…俺に従え、女』

答えは、はい。
それ以外の言葉など選択肢にすらない。
噎せ返るような血臭と生温い血液が地面に吸われていく様を見つめながら、私は頷いた。
これ以上、誰の命も奪われたくはなかった。

『分かればいい。だが勘違いするな。貴様はこれからも俺の言葉に従わざるを得ない。反抗、あるいは拒否すればその度に一人ずつ貴様の仲間の首を刈り獲り、目の前に並べてやる』

醜い死に顔を作らせてな。
嘲笑う声は無機質で、それでいて愉悦が滲んだその声は人ならざる化物の雄叫びのようにも聞こえた。

男に担がれ木の葉を去り行く中、私は己の非力さを憎んだ。
医者であるにも関わらず、私は誰一人としてあの場にいた人を助けることができなかったのだ。


「はぁ…はぁ…」

飲み込まされた薬が効力を発してきたのか、熱く火照る体にじわじわと汗が浮かんでくる。
一体何の薬を飲ませたのか。
霞む意識の中閉じていた瞼を押し上げれば、滲む景色に自分の瞳に膜が張っていることに気付く。

どうして。
戦慄く唇から荒い呼吸を零しながら傍らに居座る男の涼しい横顔を見上げれば、冷たい瞳が何の感情も抱くことなく見下ろしてくる。

「気分はどうだ?女」

するりと彼の怪我一つない指先が頬をなぞり顎を持ち、指の腹で喉をくすぐってきた。
たったそれだけの事なのに、途端全身を走り抜けた雷のような刺激に私は喉を反らせ高く啼いた。

「ほう…どうやら一粒だけでも随分な効果があるらしいな」
「ひ…ぅ…な、にを…のませたの…?」

意思に反して震える体と、自分のとは思えない弱々しい声に驚きながらも歪む視界で男を見上げれば、男は目を細め耳元に唇を寄せ甘い声で囁いてくる。

「最新型の媚薬だ。有難く思え、実験台」
「ああっ!!」

低く洩らされた言葉が終わると同時に歯を立てられ、欲しくもない刺激が体に走る。
思わず男の肩に額を擦りつければ、好い様だなと嗤われる。

「俺は優しいからな。新しい研究材料を探していた医療班達に声をかけ貰ってきてやったんだ。どうだ新薬の味は?癖になるか?」
「うっ…!い、や…!!」

じりじりと指の先から火で炙られていくような熱と刺激が全身に広がっていく。
震える体に力は入らず、押し倒された寝台のヘッドボードに鎖を繋がれ腕を上げさせられる。
まるでまな板の上の鯉だ。
肌蹴させられた服の下、自分でもコンプレックスの薄い体に目を落とした男は顎に手をやりふむと呟くと、僅かに首を傾ける。

「女。貴様思っていたより貧相だな。木の葉はそんなにも食糧難だったか?」
「…ほっ、といてよ…!」

どうせ自分は同い年のくノ一たちに比べて体の凹凸は少ない。
というよりもほぼない。
悪友であるいのからは散々幼児体型だのまな板娘だのとからかわれてきたが、それは私といのが親友だから許せることなのだ。
好きでもない男に見られた挙句文句を零されるなんて屈辱以外の何物でもない。

「まぁいい。あんな脂肪の塊に興味などないからな。腹につくか胸につくかの違いでしかないんだ。そう気にすることでもない」
「っ!」

まるで私の思考を読み取ったかのような言葉に目を開けば、男は口の端を上げると図星か、と笑う。

「安心しろ女。これから俺が貴様を立派な雌犬に仕立て上げてやる。喜べ」
「あうっ!」

開かれた服の下、薄い体を這うように降ろされた指先が微弱な指圧で肌を辿っていく。
強制的に神経を過敏にさせられた体はそのくすぐるような刺激にでさえも感じてしまい、背を反らせ足を擦り合わせ、嬌声を溢れさせてしまう。

「ふむ。効き目は悪くない」
「ああーっ!!」

膨らみの少ない乳房の周りを撫でる指に耐えれず啼き声を上げれば、いい声だと優しく嘲笑う声が耳の中に落とされる。

「どうした女?もっと腰を振ってみろ。上手くできたら褒美をやろう」
「あ…あっ、ああ…!!」

がくがくと震える腰に指を這わされ撫で続けられれば、快楽に支配されつつある体は勝手に腰を高く持ち上げ、滴る愛液が音を奏でる秘所を晒していく。

「くくっ…何だ、俺が躾ける間でもなかったか…それとも何か?既に誰かに調教されてでもいたのか?女」
「ああああっ!!」

容赦なく濡れそぼった秘所に指を一本突き立てられ、潜る指先を膣肉で締め上げれば男は目を細めほう、と呟く。

「何だ、まだ処女か。ならば随分と雌犬としての素質があったという訳だな。見事な女だ」

調教のしがいがある。
ぐちゃぐちゃと音を立てて秘所を弄られ嬲られて、初めてなのに媚薬のせいで体は熱く火照り刺激を快楽に変えていく。
意思に反して広がった足の間で、男は未だ書物を片手に私を横目に見やりながら手淫を施していく。

「まるで粗相だな。見ろ、貴様の流した分泌液のせいでこんなにも俺の手が汚れてしまった。汚らわしい、舐めろ」
「んぐっ!」

無理やり口の中にねじ込まれた指に甘く歯を立て、それでも必死に舌を動かし己の愛液ごと男の指を舐めしゃぶれば、随分楽しげな笑い声が部屋に響いていく。

「初めてとは思えんほどの見事な雌犬っぷりだな、女。もっと上手に啼いてみろ」
「ん、んんっ!んー!」

指の腹で上顎をくすぐられ、溢れる唾液が口の端から落ちていく。
滲む視界も数度瞬けば雫が滑り落ち開けていく。
荒くなる吐息を吐きだしながら必死に呼吸を繰り返し、呻き声にも似た嬌声を上げながら腰をくねらせ指にしゃぶりつけば、男のもう片方の指が硬く尖った乳首を捉え強く抓む。

「んんっー!!」

ぐん、と弓なりに背が反り腹筋が戦慄く。
脳天を突きぬけた強烈な刺激に目を開き硬直すれば、男は口の中から指を抜き去りもう果てたのか?と問うてくる。

「やけに感度がいいが…自分で弄ってでもいたのか?やらしい雌犬だな」
「あ!いやぁあ!!」

愛液と唾液で汚れた指先が、硬く尖った乳首を挟み込み捏ね回す。
剥き出しになった神経を指で直接愛撫されているような強烈な刺激に喉が震え、声が溢れる。

「あ、あ…も、くるし…」

ひゅーひゅーと鳴る喉にびくつく体。
だらしなく開いた両足の間からはとめどなく白く濁った愛液が溢れ、徐々に意識が朦朧としていく。

「…案外気をやるのが早かったな。まぁいい。一度寝ろ。起きたらまた可愛がってやる」
「ああああっ!!!」

秘所に突き立てられた指が、甘皮から顔を出した突起を撫で回しつつ指の腹で膣内を愛撫していく。
打撃にも似た全身を叩きつける悦楽に高く体が跳ね、意識が白く濁り、飛んでいく。

「…好い格好だ、雌犬。目が覚めたならばもっと可愛がってやろう、主人の名に懸けてな」

じゃらりと鳴る鎖を片手で払い、書物を閉じた我愛羅は立ち上がる。

「さて。今日一日はこの薬で遊べそうだな。だが思ったよりも暇つぶしに使えそうだ。これから先の分も貰ってこよう。実験結果はまた後ほど提出すると約束してな」

まったく、愉快でならない。
溢れる笑い声は無機質に広がり、サクラが閉じ込められている牢の中に無残にも木霊していった。





*Gender
(逃げられない快楽地獄)


end


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