- ナノ -

あとがき


 どうにかこうにか完結しました。前編(付き合うまで)・後編(フランス旅行編)と分けた知ヒロ長編ですが、スッキリ終わらせることが出来て本当によかったなぁ。と思います。
 珍しく思い通りに書けたので、私としては満足です。

 そして前編で回収できなかった『一番星』のくだりを今回はちゃんと回収出来てよかったです。あとは何気に前編の終わりで、ヒロちゃんに「デートに行くか」と誘われた知くんが「夢みたいだ」って返すシーンがあるんですが、あの時地の文に

『心底幸せそうに笑う顔は初めて好きな女の子から花を貰った少年のようだ』

 って書いたんですけど、実は今回ではそれも回収しております。

 そう! ゼラニウムの花を知くんの胸ポケットに差し込むシーンです!
 分かりづらい

 まあ、元々がアホみたいに長い話なので、普通に読み流してしまうというか、忘れてしまうようなシーンなのは事実ですから、完全に自己満足ですね。はい。楽しかったです。

 ただ心残りがあるとすれば、フランスの美しい町並みや美術に関する話を殆ど入れられなかった点ですかね。
 話の都合上ルーヴル美術館を始めとした美術館・博物館巡りはさせられなかったですし、ショッピングをしたのが日曜日の設定でしたので、殆どのお店が『お休み』ということもあり、ショッピング風景もほぼカットしなければいけないのが残念でした。いつか平日に旅行して二人でお買い物デートして欲しいものです。

 あとは『コルマール』についても、私の文章力ではあの美しさを正しく伝えられた気がせず本当に残念です。『コルマール』は『美女と野獣』や『ハウルの動く城』なんかの舞台にもされた素敵な町ですので、知ヒロちゃんには是非また訪れて欲しいです。クリスマスマーケットもね、本当わくわくするので。二人で楽しんでくれ。

 それはそうと、この二人はまだ結婚していません。でも同棲はしています。

 元々フランスって日本と違って結婚に対する意識が薄いんですよね。薄いって言うか、メリットが少ないからしないっていうか。事実婚状態みたいなカップルや夫婦は多いです。その意識というか認識が知くんにはあるのと、ヒロちゃん自身が「まだ結婚は早い」って思っている節があるので、二人が結婚するのはかなり先だと思います。これから新規ブランドを立ち上げるわけですから、時間的にも余裕はないでしょうし。なので二人には二人のペースで、お互いが納得出来る時期に籍を入れて欲しいなぁ。と思います。
 もしくは先に籍を入れておく、っていうのもありですよね。その際は夫婦別性か、ヒロちゃんのところに婿養子に行くのもいいなぁ。なんて思います。

 ヒロちゃんのパパに「十年前から好きでした!」って告白して、ヒロちゃんパパから「ほう?(見る目があるな?)」みたいな対応されて欲しいですし、ヒロちゃんママからは「弘香のアルバム見る?」とか言われて「いいんですか?」って目をキラキラさせながら返す知くんと、慌てて「お母さん!」って止めようとするヒロちゃんを妄想するとニコニコを通り越してニヤニヤしてしまいます。幸せだぁ。

 個人的には二人のお家には花を育てて欲しいな。という願望があります。

 特に今回のお話で登場した『赤いゼラニウム』と『バラ』は育てて欲しいです。
 ゼラニウムって全体的な花言葉は割と恋愛色薄めなんですが、赤いゼラニウムだけああいう意味があるんですよね。そこがまた萌えるというか何というか。得も言われぬ『良さ』を感じてしまうんですよね。
 知くんにはこれからも事あるごとにヒロちゃんを甘やかし、時には甘やかされ、夫婦二人三脚で健やかなる時も病める時も頑張って欲しいなぁ。と思います。

 それはそうと、Rなシーンは今回カットしましたが、いつか書きたいです。そしてまた本にしたい。(欲望の権化)と、欲望丸出しな話はここまでにして。

 前編のあとがきでは『まだヒロちゃんの心は傷だらけ』と書きましたが、後編ではようやく傷も塞がり、知くんのことも『一人の異性』としてしっかり意識しているヒロちゃんを書くことが出来ました。ここに至るまで本当に長かったのですが、(オリキャラもバンバン出てきますし)沢山の人と触れ合い、知くんの考えや価値観を知ることでヒロちゃんもまた新しいステージに進めたんじゃないかと思います。
 それこそ今は最高峰のデザイナーやアーティストたちとパイプが出来たわけですから、今後は彼らとも交流を持って更なる飛躍をして欲しいものです。
 フゥベー夫妻だけでなく、オスカーやルシィ、クロエやマティスも個人的には気に入っているキャラなので、いつかまた話に出したいです。そしてマティスが実はすごいダンサーだったと知って「ひえっ」ってなるヒロちゃんも見たいですし書きたいです。そしてそんなヒロちゃんに「えへへ」って照れ笑いするマティスは絶対に可愛いし、知くんは「ヒロちゃん?(嫉妬)」とかして欲しいなぁ。と思います。

 個人的に恵くんと知くんは見た目こそ違えど中身はそっくりというか、かなり似通った部分があれば萌えるなぁ。と考えております。夜の営みもすごく丁寧なのに相手を全然離さない蛇みたいなところがあれば萌えますし、愛しい人を見つめる時の瞳が熱っぽく蕩けていたらなお最高です。二人とも目の色似てますしね。ワンチャンあると信じております。

 長くなりましたが、前編・後編合わせて非常に楽しく書かせて頂きました。

 心残りな部分があるのはまあ、技術不足なのでしょうがないですが、双方合わせて二十万文字近くのお話を楽しんで頂けたら光栄です。

 そして最後までお付き合いくださった皆様、本当にありがとうございました!m(_ _)m




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