彼らは女神に呪われた | ナノ

癒すはキミの心と身体  




















んー、スランプだ

一応これでも作曲家志望だからね、作曲活動してるんだよ

ちなみに、パートナーはトキヤでもレンでも翔でもない

三人の中から選んだり出来ないし、
選んで関係が崩れるのはイヤ



「トキヤ、スランプなう」


「私はスランプではありませんから」


「酷い」



私はベッドでごろごろ

そんな私を見て、トキヤはため息

ご主人様に向かってため息か



「翔、おいで」


「ん?」



トテトテ…

可愛いな、翔

私はもちろんごろごろしてるわけですから、翔を見上げる

そして、隣をとんとんって叩く

すると、ちゃんと恥ずかしがりながらも寝転んでくれる



「翔って本当可愛い」


「すげぇ複雑だな」



ギュッと翔を抱き抱える

このベッドでも、私と翔くらいなら余裕で入れるのか



「美嘉…恥ずかしいんだけど」


「馴れよ、馴れ」


「いや、だって胸…」


「トキヤが凄い目でこっち見てる気がする」


「えぇ、正解です」



やっぱりね

トキヤ、大好きだもんね、胸

だからトキヤにはしてあげなーい

初々しい翔が適任よ

私の腕の中で真っ赤になってる



「おや、おチビちゃんがイイコトされてるのかい?」



私の知らない内にレンが来ていたらしい

今日はじめて見た

昨日デートだー、って言ってたからね

…違うのは知ってるんだけど



「美嘉が私は嫌だと」


「嫌とは言ってないわ」


「じゃあ、オレも」



いそいそとベッドに入ろうとする

いや、無理でしょ

なんて思ったけど、レンが私を抱えれば大丈夫なのね

でも今は翔の気分

早乙女学園に入って三人を見つけて…
ここまで育てたのは私だ

その私が言うのはなんだけど、一番可愛く、あざとく育ったのは翔だなぁ



「レン、手つきエロい」


「ありがとう
最高の褒め言葉だよ」


「でも、今日は翔の気分なの」


「おや、嫉妬してしまうよ?」


「絶賛スランプ中だからね、私
癒しを求めてるのよ」


「ならしょうがない」



レンは首に顔を埋めて苦笑いした気がした






―――――――――――………






「ほら、さっさと帰れ」


「美嘉は私を追い出すんですか…?」


「可愛く聞いてもダメ!もうこんな時間なんだから」



8時少し前

さっさと帰んないと先生に見つかるだろうに、いつも駄々こねるんだよねぇ

ウチの子達は

ま、レンが潔く帰ってくれるのがありがたいね

しつこいのはトキヤ

翔も案外さっさと帰る

けど…



「ん?」



私を後ろから抱きしめてるのは翔?

そんな翔を見たトキヤは、少し呆れた顔をして私の部屋をあとにした

呆れたいのはこっちですけど



「どうしたの、翔」


「んー」


「珍しいね、翔が甘えるの」


「美嘉がスランプだって言うから…」


「翔が癒してくれるって?」



私がそう言うと、翔は腕の力を強めた

ホント、恥ずかしがり屋さんね

でも、翔はこうでなくっちゃ

これでレンみたいだったら嫌だもん、いろいろ

私は翔の腕を解き、真っ赤な頬にキスをした



「トキヤに言っておくから、翔は那月に今日はトキヤの部屋に泊まるって連絡しておきな?」



翔はコクコクと無言でうなずいた

















癒すはキミの心と身体
(愛し、愛され)











prev / next

[ list top ]


×
人気急上昇中のBL小説
BL小説 BLove
- ナノ -