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回(まわ)る
廻(まわ)る
世界が、
時が、
巡(まわ)っていく。
オレたちを置いて、
オレたちを、連れて…?
何回、何十回、何年、何十年。
繰り返して、繰り返し続けて。
それでも、納得の出来た結末(こたえ)など一つもなくて…
「愼。」
真っ暗で、何もない空間。
膝を抱えて、小さい子供のようにうずくまる。
そうすれば、ほら、君は今でも、こうして来てくれる。
「お前、本当はもうとっくに分かってんだろ?」
《……何が?》
「お前はバカだけど、頭は悪くねえんだ。…これ以上、こんなこと続けんな。」
《ハハ、蘭ちゃん、意味わかんないよ》
「認めろ。それで…終わる。」
「……………無理だよ。」
そんなの、蘭だってわかってるはずじゃないか…っ
誰にも奪わせない。
“お前”なんかに、くれてやらない。
何千、何万回繰り返して、たとえそれで変わらないとしても…
こんな結末、オレは絶対に許さないから−−。
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