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「あ、悟天!そっちにいったよっ」
「わぁ!よーし!!」

悟天と悟の二人は夕飯の魚を取りに川辺に来ていた。
魚と言ってもとても大きく、悟天達とあまり変わらない大きさである。

「てぃやっ!」

悟天は魚のしっぽを掴み空中へと放り投げる。その高さは下から見ると魚が小さく見える程であった。
魚が悟天の両腕へと落ちてくる頃にはすでに昇天していた。

「大きいのが取れたね!」
「うん!」

先に取った魚を担ぎながら悟は悟天へと近づき二人で笑いあう。
辺りを見回すともう真っ暗だった事に今更気づいた二人は慌てて家路に着くのであった。


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「ああああっ!何だ悟飯その格好は!」

二人が家に着くと真っ先に聴こえて来たのは母の悲鳴。
その声に悟は一瞬ビクっと身体を振るわせたが悟天はずんずん入っていく。

「ただいまー母さーん」

「た、ただいまー…」

そこに居たのはヘルメットを被りマントを羽織った変人…いや、正義の味方の格好をした兄であった。
その格好に双子の目が輝く。

「ふわあー!にいちゃんかっこいい!!」

「おにいちゃんすてき!」

二人に絶賛されると悟飯はとても嬉しそうに「そうか二人とも!」と笑った。
その後、悟飯は寝るまで何回も変身をしてみせては双子から拍手をされていた。



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「じゃあ、学校いってきます!!」

「「おにいちゃんいってらっしゃい!」」

「悟飯、飛行機に気をつけるだぞ」

そんな少しずれている朝の会話。しかしこの親子にとってはとても幸せな時間だ。
チチの両手は双子がしっかり握りしめている。
ピッと腕時計のボタンを押せば、悟飯はグレートサイヤマンへと変身を遂げた。
その様子を見て、双子はチチから離れ悟飯へと近づく。

「やっぱりいいなー、おにいちゃんかっこいい!!」
「私も欲しいなー…」

悟飯は二人に目線を合わせるとふっふーん!と笑う。

「そのうちにいちゃんが二人の分もブルマさんに頼んでやるよ」

じゃあ、いってきます!と悟飯は強く大地を蹴る。
すると大空へと舞い上がっていった。

「今日から筋斗雲はお前達が使っていいぞー!」

段々と小さくなる背中を見送りながらチチは呟く。

「兄ちゃん嬉しそうだなー。昨日から何回も変身してよ」

双子は兄の姿が見えなくなるまで手を振っていた。

「ねぇ!今日はなにして遊ぶ?」

悟天が悟に問いかける。悟は少し首を傾げ考え込むような仕草をした。

「あ、じゃあトランクス君の所に行こうか」

筋斗雲に乗って!と二人は顔を合わせはにかんだ。


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ピンポーン

カプセルコーポレションのインターホンが鳴り響く。
中から出てきたのは透き通るような水色の髪を持つブルマだった。

「「こんにちは!」」
「あら、二人ともこんにちは!トランクスなら部屋にいるから入って入って」

わーい!と二人は中に入る二人だがリビングに入るとトランクスの父、べジータと目が合う。
悟天はまったく気にする様子は無かったが、悟は小さく悲鳴をあげると彼の後ろに隠れてしまった。

「おじさんこんにちは!」
「こ……こんにち、は…」

べジータは目線を背けると小さく「あぁ」と呟きトレーニング室へと行ってしまった。
ほっと胸を撫で下ろす悟。そう、彼女はべジータが怖いのだ。射殺すような鋭い目線が苦手だった。
ちなみにピッコロも苦手である。

「あ、トランクスくーん!」

悟天が手を振る。目線の先には部屋からでてきた少年、トランクスの姿が。
それを見るや嬉しそうに二人に駆け寄ってきた。

「よぉ!二人とも!!」
「トランクス君こんにちは!」
「ねぇねぇ!対決ごっこして遊ぼうよ!」

悟天が提案するとトランクスと悟は大きく頷いた。
いつもの遊び。おもちゃで遊ぶのも楽しいがやはり対決ごっこが一番楽しいらしい。
こうしてチビ達は強くなっていくのであった。
そして家に帰ると悟がチチに「またこんなお転婆して!」と怒られるのはもはや毎度の事である。

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