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Twitterで呟いたものとかの短いやつ。
夢主の名前とか容姿とかバンバン出てくる無法地帯はこちら


それでも貴方が好きなんだ/MZD(ポプ)
ふと、隣に眠る彼を見つめる。
すやすやと寝息をたてる彼、MZDはこの世界の神様だ。

人々が想像する神とは程遠い、あどけない少年の寝顔を見ていると心臓の辺りがきゅう、と締めつけられる感じがする。

彼は何百年、何千年、この世界や時間の狭間を歩いてきたのだろうか。
きっと人間の私には感じる事の出来ない孤独を彼は、ずっと。

私は、自分より少しだけ大きな手を握りしめ、小さく
「こんなちっぽけな私が、貴方を愛してしまってごめんなさい」
と呟きそのまま体温の高いその身体へ身を寄せた。

その温もりにまどろみながら最後に聞こえた
「ごめんな。俺の方がお前を何倍も愛してんだよ」
と言う小さな声が、都合のよい夢ではありませんように。
07/07 07:16
たとえその後光に焼き尽くされても/ステンノ(FGO)
何度目かの惨劇に耐えきれず、しゃがみこみ頭を抱え強く目を瞑った。
なんで、どうして、見たくない、嫌だ、死にたくない!

「あら、どうして涙など流しているのでしょう」

無慈悲でたおやかな声が私の耳元で囁く。

「しゃんと前を向きなさいな。今、貴女の後ろには誰がいるの?」

その言葉に瞳を開け震えながら顔を上げた。ゆっくりと振り向けば、冷ややかな目元に微笑みを浮かべた私の。

「えぇ、貴女の女神です」

心の底から人間を慈しみ、忌んでくれた気まぐれな女神の光は、確かに私を救ってくれたのだ。

04/21 18:11
貴女の焔で溺死希望/清姫(FGO)
少女の小さく愛らしい口から吐き出される蒼色の焔を心から愛おしく思う。
戦いが終わった後に袖で軽く唇を押さえ「こほっ」と小さく咳き込む彼女の周りには鼻をつく肉が燃えた匂いと、何故だろうか、水辺で感じる湿った香りがする気がする。
彼女、清姫が色素の薄い髪を揺らしながらこちらを振り向いた。

「ますたぁ、お怪我は御座いませんか?」

白無垢のような和装を煤と返り血で染め、蛇の様に絡みつく鼈甲の視線を私に向けると花の様に笑う。
これ以上綺麗なものを、私は未だかつてこの世で見たことがないのだ。
07/31 15:35
雪と日常と/尾形(金神)
「私ね、雪ってあまり見たことないんですよ」

さくさくと足音を響かせながら、後ろにいる人物へと話しかける。返事はない。

「だからなんか不思議。雪ってもっと軽くてふわふわしてるのだと思った」

自分より少し重い音が近づいてくる。
それでもやはり声はない。

「聞いてます?尾形さん」
「…ああ、聞いてなかった」

やっと届いた低音はいつもと同じ抑揚の少ない気まぐれのそれ。

「絶対聞こえてたでしょ」
「独り言が五月蠅いとは思っていたが」

ははっと薄く笑う彼には悔しいけれど負け続けている。

04/26 04:09
愛せるなら愛してみろ/ウシワカ(大神)
私は妖怪で、今は人間に化けているけれど本当の姿は牙の鋭い醜い獣。
味覚だって、オロチの為に作られていたご馳走を美味しそうだと心底思った。
何もかも人とは違う、見た目で誤魔化しているだけの私を、本当に好きになってくれるの?

貴方は薄く笑いながら「ユーは特別だよ」とか言うんだろうね


貴方はウシワカとシリーズ夢主で『愛せるなら愛してみろ』をお題にして140文字SSを書いてください。
https://shindanmaker.com/375517

01/17 01:40
和製恋愛/レオナルド(新亀)
「お、俺の為に毎朝ミソスープを作ってくれないか…っ」

「……はい?」

震える声と力強く握られた手。
確かに二人は恋人同士だ。
しかし、ムードも何も無くいきなり言われたものだから彼女は困惑してしまう。

「えっと、レオ?それはどういう時に使う言葉か知ってる?」

「そ、そのままの意味じゃないのか…?」

レオナルドは違うのか?と不安げに首を傾げる。
きっと日本が大好きな彼の事だ、必死に調べたのだろう。
少し顔を紅くしながら彼女は口を開いた。

「あのねレオ。それは日本では結婚して下さいって意味なんだよ。しかもかなり古い」

「けっけけけ結婚!?」

レオナルドは顔を弟の鉢巻きの様に紅く染め、握っていた手を離した。

「すまない!俺の勉強不足で…」

「ううん、いいの。嬉しかったし答えはもう決まってるからね」

「え?」

「ふつつかものですが、よろしくお願いします」

にこっと彼女が笑えば、レオナルドは嬉しさのあまりその少女を思いっきり抱きしめた。


12/05 02:44
たとえばの話/蒼坊主
「たとえば、私が一度死んで、今度は妖怪になって蒼さんの前に現れたら…また好きになってくれる?」
そんな問いをしたら蒼さんの眉間に皺がよってしまった。
何か考える素振りをしたあと彼は私の方を見ずに言ったのだ。
「俺ァ…お前が考えてる以上にお前に惚れ込んでるぞ。それが答えだ」
ずるい妖怪さんだ。


貴方は蒼坊主と彼女で『たとえばの話』をお題にして140文字SSを書いてください。
https://shindanmaker.com/375517

12/04 04:33
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