緑間真太郎の場合



「春休みの宿題いっこもやってないんだよね」
「馬鹿かお前は!」



朝、真太郎と会って挨拶のあとに言ったちょっとした冗談。
呆れられるか無視されるかかなーなんて思っていたらくそ怒鳴られた。うわあ。

「大体お前は計画性が足りないのだよ!冬休みだって夏休みだって…」
「いや、あの、ね?真太郎くーん」
「…何なのだよ。いい加減懲りろ馬鹿者」

おーい。話し聞けー。
言いたいことを言ったのかぷいっとそっぽを向いてしまう真太郎。
私の午前中の時間潰しておいてそれかい。
てかだから冬休みに懲りて今回はやってきたってー。
口を尖らせてこうも簡単に引っ掛かっちゃうのかーと思っていたらくるりとこっちを向いて何かをばさりと机の上に置き、また前を向いてしまう真太郎。

…あらあら、まぁまぁ。
やっぱり見せてくれるのね。昔から優しいなあ。
だから優しい君に心配をかけないように、私も成長してるんだよ

「真太郎、ありがとう」
「ふん、何のことだ」
「あとね実は宿題やってきたよ」
「……………は?」
「ほら。……おーい?真太郎ー、戻ってこーい」



真面目に説教されました
(それは私を心配してくれてる証)



 



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