「…っは、」 豪華な調度品が並んだ部屋には、がちゃがちゃと耳障りな金属音と微かな羽音のような振動音と一人分の乱れた吐息だけが響く。柔らかなライトに照らされた寝室のベッドの上で全裸の男が一人拘束され玩具をつけられた姿でシーツの海で身を捩っている様はさぞ奇妙に写るだろう 「ぅ…、くッ」 乳首を刺激し続けるローターからの刺激から逃げようと必死に身をよじる土方は逃げ場のない快楽と終わりない責め苦に目隠しの中でぎゅ、と眉を歪めた 「なにしやがるッ」 久しぶりの非番前日。土方は居酒屋で久しぶりに恋人に遭遇し、そして有無を言わさずそういったホテルの一室であるこの部屋に連れ込まれた 「何って、お仕置き?」 いい子にしてたら気持ちよくしてやっから、待ってろ。服を剥かれ手錠をかけられた状態でいくら暴れても拘束具は外される様子もなく。俺が何をしたと怒鳴れば、3カ月。と静かな声が返ってきて土方の顔からザッと血の気が引いた 「漸く分かったみたいだけど、仕事立て込んでるぽかったから大人しくしてれば恋人のこと堂々と3カ月も放置してくれちゃう土方君には、ちょっとお仕置きしないとね」 にっこりと笑みを作った坂田の目は、一切笑っていなかった 「じゃあ早速だけど土方くん。ちょっと、待ち続ける苦痛を味わってみよっか」 部屋には、土方の声にならない悲鳴が響いて消えた |