にゃんにゃんにゃんの日 | ナノ


猫化した坂田がぶらぶらしてた先で絶好の昼寝場所を見つけた!!ってなって抗いがたい誘惑にあっさりと屈し日当たりのいい縁側で丸くなって呑気に寝てたら屯所の副長室前だったってシチュが見たい。実は動物好きだけど何故か嫌われる土方
書類仕事しててふと顔をあげたら開け放たれた障子から見える廊下にちょこんと丸まる毛玉。近寄ろうとしたら逃げられることを知っているから興味のないふりで、チラッチラ縁側に視線をやる土方。小一時間して、粗方仕事も片付いて背伸びしてまた見やれば変わらずちょこんと丸まる毛玉。
微かに上下する背中のラインにきゅんって気ながらべ、別に可愛いとか思ってない!って頭振って出来るだけ足音立てないように近寄るの「オイ。ここは土足厳禁たぞ」ぴくりと耳が動いて、酷く億劫そうに開けられる片目。普通ならば飛び上がって逃げるだろうが、猫は大きく欠伸をしただけ昼寝続行の体勢
「随分舐められたもんだな…まぁこんだけ天気がよけりゃ、昼寝日和だもんな」縁側に腰を下ろし、煙草に火を点けゆっくり吸い込む。然り気無く風下のに座り、煙がかからないようにしてやる土方は流石イケメンである「お前ここらじゃ見ねえツラだな。流れ者か?」訪ねかたチンピラみたいですよ土方さん

坂田は暖かい最高の昼寝場所がまさか真選組の、よりにもよって土方の部屋の前だなんてとは思わないでもなかったがどうにも本能には抗えず匂いで庭に植えられた梅が咲いているのに気付くいてそれに集まるウグイスに平和だなーなんて考えてたら図上から爆弾が降ってきた「ちょっとだけ、撫でてもいいか」
しばらく考えたけど今猫だし動くの億劫だしまいっか程度でぱたりと尻尾を振ってちょっとだけ嬉しそうな顔をした土方になんか変なことになったなーって思いながら場所代代わりだと考えりゃ安いもんかって思い直して、恐る恐る背中を撫でる指先がちょっとこそばゆくて身をよじれば引っ込められた手に吃驚
えーお前めっちゃうずうずこっち見てたじゃん気になっておちおち寝れないくらいこっち見といてそんな遠慮がちに触るの?銀さんが撫でさせてやることなんて滅多にないんだから有難く撫でとけよこの馬鹿。中途半端に宙をさ迷った手に頭すりつけてみればほ、と緩められた頬がうっかり可愛くて
背中、額、耳の後ろときて一瞬躊躇った指先は顎の下を擽って。以外と気持ちいから喉を鳴らしてやれば土方はそんなにきもちいかってくつくつ笑って。ばっかいえお前調子乗んなよって尻尾で腕を叩けば素直じゃねぇなって笑われて。どっちがって思いながらゴロゴロいう坂田
「流石に猫缶なんて物はねぇが、ソーセージくらいはあったはずだ。待ってろ」ふてぶてしく寛ぐ野良猫すっかり気を許したらしい土方はふと空腹を思い出し名残惜しげに手を離した。心持ち足早にどこかへ向かった土方を見送った坂田はあーやっと行ったなんか食い物くれるならマヨかかる前に奪取しようと心に決めて目を閉じて、ゆっくりと頭を撫でた土方の手のひらは意外とあたたかくて気持ちよかったなーなんて考えながらぱたりぱたりと無意識にゆるく尻尾を振って、もう少しくらいなら撫でさせてやってもいいかなーなんて思ってるうちに睡魔に流されてしまって。
土方が、自分用に食堂でおにぎりとマヨを貰って、まぁ猫って雑食らしいし大丈夫だろとソーセージを数本と鮭の余りを乗っけた猫まんまをまとめて盆で運んで自室に帰って自室まであと数メートルって所で思わず足を止める。
日当たりのいい縁側。さっきまで土方が腰を下ろしていた場所のすぐ隣、うっすら銀色に輝いた真っ白もふもふの猫がいた筈の場所に転がったた似たような色の見覚えある男 「ぐぇふ」「オイてめぇ警察に不法侵入たぁいい度胸してるじゃねぇか。」土方は丸くなり眠っていた坂田の脇腹を思いきり踏みつけた
「え、あ。も、戻ったああ!!」「は、」痛みに脇腹を擦った坂田ははたと動きを止めると自分の両手を見て硬直し、わなわなと震えだしたかと思うとガッツポーズで雄叫びをあげた「オイこら、不法侵入者。無視すんじゃねぇよ斬るぞ」「えー。土方だって俺がここにいるの見つけた時嬉しそうだったじゃん」
「はぁ!?」「チラッチラこっち見ながら仕事に集中出来なくてイライラしてなんだかんだで俺のこと構いにきてんじゃん。お前ほんっと俺のこと大好きだよねー」「な、ななななにいって」「何、否定すんの?俺の体にメロッメロじゃんお前」「はぁあ?!誰が」「触りたくて仕方ないって顔、してたじゃん」

「だが残念だったな!!何でかしんねぇけど元に戻っちまったから、喉は鳴らせねぇぞ」「………はぁ?」

誰かそんな話を 猫のことだと思ってもみなくて優秀な頭をフル回転させて自らを省みて気付かなければいいことにまで気付いてしまった系土方と語弊がある言い回しに特化した坂田を誰かください。