ちょっとゲーム設定出ます。





カチャリと手の平でメダルが踊る。
やっぱり小遣い稼ぎはバトルに限るな。

仙道は満足に笑いながら秋葉原の裏通りを歩いていく。
昨日メルマガで来た新商品の何かを買おうか、それとも美味いものでも食べようか。

メダルに目線を落とし、どっちも出来そうだなと考えてまずは換金と新商品の品定めをするために模型店に入る事にした。







「ありがとうございましたー!」

小さな紙製の袋を持ち、模型店を出る。
欲しかった商品も入荷していたのでまとめて購入した。が何か食べるにはまだ余裕がある。

何を食べるか、裏通りを通り抜けようとした…―――




「?」

聞き覚えがある声がして自然と眉が寄る。
曲がった先に目を向けると見覚えがある厚い眼鏡とスーツ姿。

数人の同じ年程の男達に囲まれていた。


何…やってんだか…―――


「兄ちゃんさー」

「は、はいっ」

びくりとスーツ姿の男の体が震えた。目には涙が溜まっていて今にも涙が流れ落ちそうになっている。

「何、やってんの?」

「あ?」

後ろから声を掛ければ、男達はくるりと仙道を見る。

「俺も入れろよ」

と言いながら口は笑うが目が笑っていない。
スタスタと男達に歩み一人の男の胸ぐらを掴んだ。

「コイツ、俺の知り合いなんだよね、カツアゲなら余所でやりな」







「いやあ、仙道君て喧嘩強いんですね。」

尊敬しちゃいます、とへらへらとした表情で言われ仙道は思いきり声の主を睨んでやる。
胸ぐらを掴んでからが早く、仙道は傷一つ付かず相手をコテンパンにのしていた。ただ、ぽかんとした表情をしていた男一人を除いて。

「アンタもさぁ…大人なんだからカツアゲ位どうにか出来ない訳?」

それにユジンだったらバトルに持ち込めばあんな奴ら…―――

「すみません、僕には…そんな力は…」

「まあ、この見た目じゃあね」

「うう…」

「何時ものジャージ姿の方が、カツアゲされないんじゃない?」

色んな意味で。
そんな事は言えないが。

「今日はそのまま真っ直ぐ帰ろうと思っていたので…」

「そうなんだ」

「でも、仙道君!本当に助かりました」

「別に通る道にアンタが居ただけだし」

「仙道君って人助けとかしなそうだなと思ってました」

「…」

眉を寄せ睨んでやるとすみませんと謝ってきた。謝るくらいなら言うなと言ってやりたい。
確かに人助けは柄じゃない。そんなのは自分が一番分かっている。
自分はなんでこの男を助けようと思ったのだろうか。

「そう言えば、仙道君は何故秋葉原に?」

「メダル稼いで、裏通りの模型店に買い出しと飯喰いに。」

「なるほど…もうご飯は食べたんですか?」

「まだだけど。」

「それなら今からお礼もかねてごちそうしますよ!」

そう言われ目を見張る。
確かにあまり来ない自分よりは彼に頼った方が良い物が食べれそうだ。
仙道はニヤリと笑ってユジンの肩にポンと手を軽く当てる。

「美味い物喰わせてくれよ?」

「はい!まかせて下さい!!」













ゲームはメダル稼ぎ凄いしてました。
稼いでも稼いでも足りなくって参る。

ユジンさんてカツアゲとかすぐされそうだよね。


2012/01/09

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