=side.AOKO= 







前は快斗のマジックで学校のみんなが笑ってた


でも、今は




こそこそと噂話して去っていく生徒たち



快斗の顔からは、笑顔が消えた






あれほど魅力的だった


明るい、太陽のような笑顔



それも、全部アイツのせい




今日もまたアイツが人を殴ってた


「止めてよ!!」


青子が縋りついて止めると、殴られていた生徒が逃げ出した



それを冷たい視線で新一が見つめる「何するの?中森さん。アイツ逃げちゃったじゃん」


「こんなこともう止めて!!快斗が哀しむよ」



工藤くんは探偵なのに




快斗のために人を傷付ける


青子の目に涙が溜まって来た



お願いだからもう止めて





これ以上快斗を苦しめないで――



そんな青子の願いも虚しく、新一が呟いた


「ま、顔と名前とクラス覚えてるからいいけど」


「工藤くん――!!」



青子の手を振り解いて新一は歩いて行った





お願いだから



お願いだから、もう誰も傷つけないで…


快斗を哀しませないで――








     

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