=side.KAITO= 







一番悪いのは誰?


一番の原因は誰?


一番いけないのは誰?



それは、きっと俺…






「止めて」


「黒羽くん…」



皆息を詰めて成り行きを見守る


快斗が哀しげな、泣きそうな表情で笑った




「快斗、退けよ」


「退かない。知ってるよ、本当は新一が誰よりも優しいこと」



あんなことがあって俺を守ろうとしてくれたんだよね?



綺麗な綺麗な茨になって



今、解放してあげるから――



俺という呪縛から






「新一、別れよう」


「な、に…言って…」


「別れよう。一緒にいても、同じことを繰り返すだけ。新一が探偵になるためには、俺は重荷だよ」



だから、俺から切り出す


残酷な別れを、優しさという楔を




「さよなら、新一」


ごめんね…



初めからこうしてれば良かったんだ




それから逃げたのは俺





新一が欲しくて気付かないふりした



今、鎖を放つよ――



新一のことが、大好きだよ…









     

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