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「マズいわね…」


志保がぽつりと呟いた



「このままでは黒羽くんが倒れてしまうわ」


紅子が同意を示す


「ですが、僕たちには何も出来ません」


「情けないけどわいもお手上げや」


白馬と平次が苦虫を噛み潰したようにそう言った



「工藤くん止めることできないの?このままじゃ快斗可哀想だよ」


「私たちにも無理だったわ」


「新一くんは一度決めたら絶対曲げないもんね…」


青子と蘭と園子が悲痛に表情を歪める



「なんで黒羽くんは状況変えようとせんのや?」


和葉の一言に皆が表情を歪めた


「きっと彼は変えようとしないでしょうね。例えどんなに辛くても」


「黒羽くんはそう言う人だから」


「本当にお人好し」


「馬鹿だよね。馬鹿だよ、快斗」


「黒羽さえ協力的やったらなぁ」


「優しくて不器用なのよ、新一も黒羽くんも…」


「あやつには黒羽くんしかいないわよ」




どうか、彼らが少しでも傷付かないように



ただ、願うことしか出来ない――









     

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