=side.AKAKO= 







顔色が悪い黒羽くんを強引に引き摺って屋上まで連れてきた


「何すんだよ、紅子」


「最後に寝たのはいつ?」



その問いに快斗が一瞬怯んだのがわかった


工藤くんは事件の要請で学校を出ている




今しかなかった…



「少し休みなさい。黒羽くん」


「でも…」



黒羽くんは工藤くんが人を傷付けることに罪悪感を持っている


自分のせいでと自身を責める




だから…


「今だけは休みなさい。工藤くんが戻って来たら起こしてあげるから」


「ごめ…、紅子…」


こんな時でも彼は謝る



総てが自分のせいだと背負い込む



そんなあなたの支えになってあげたい






それだけが、願い――



「何故気付かないの?光の魔神」


紅子の呟きが虚しく屋上に響いた…









     

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