二度あることは三度あった





快斗は悩んでいた。
予告状を出すか出さないか(笑)






二度あることは三度あった





先日のことである。
快斗はKIDとして、警視庁と新聞社、美術館に予告状を出した。
今回こそは、三度目の正直でいないだろうと予測していたのだが、敵は強かった。
やっぱりその日も中継地点の屋上にどす黒い塊が見えた。
それを見た瞬間のKIDの表情は他人様には見せられなかっただろう(笑)
それほどに悲嘆にくれた。
屋上の中央に堂々と立っている姿には、今すぐ逃げ出したい程の恐怖を感じる。
まあ、快斗が怖がっているのは新一自身ではなくその後ろの黒い塊(幽霊の大群)にだったが(笑)
KIDはそのまま回れ右して帰ろうとしたが、新一がそれを許さなかった。
すかさず麻酔銃が発射される。
KIDはそれを避けてビルに降り立った。

「テメエ、逃げるなんていい度胸じゃねえか」
「私は怪盗ですと申し上げたはずです。逃げるのは当然ではありませんか」

KIDはさり気なく新一から距離を取った。
それに新一がぴくりと反応する。
新一の額に青筋が入ったが、KIDは新一の後ろを見るのに忙しくて気づかなかった(爆)
新一が哀しそうに言う。

「そんなに俺がいやか…」
「別にあなたが嫌な訳じゃありません」

それどころか、KIDは新一に好印象を持っていた。
ただ、名探偵の後ろにいるヤツらがいやなんだ(笑)
新一の後ろの霊たちは、日増しにグレードアップしていく。
正直、今ここにいるのもきつかったりする。

「じゃあ、なんで……」
「すみません。今日も宝石の返却をお願いします」

今ここにいる霊を払ってから、KIDはその場を去った。
その後のことはわからない。
ただ、新一の哀しそうな表情だけがこびりついて頭から離れなかった。
そんなこんなで、結局予告状は泣く泣く出したらしい(笑)







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