お憑かれ気味です!






警視庁に届いた予告状。
これに新一は歓喜した。
予告日に多大な不安を醸しながらも、その時は刻々と迫る。






お憑かれ気味です!





KIDは不安を覚えていた。
前に会った名探偵には、沢山のアレが憑いていた。
そして今日の現場。
恐ろしいほどにいつも通りだった(笑)
何もないのが余計に恐ろしい。
中継地点のビルの屋上が近づいて来た。
様子を窺って何もないのを確認すると、KIDは降り立った。
ホッと一息吐いていると、顔の真横をサッカーボールが凄いスピードで通り過ぎた。(凄まじい殺気が籠もっていたのを反射的に避けた(笑))

「よう、KID。久しぶりだな」
「…っ……め、名探偵!?」

怒りのオーラを放った新一が目の前に立っていた。
サッカーボールは向かいのビルの壁にめり込んでいる。
でも、KIDが気にしている(恐れている)のは新一の後ろにいる幽霊の大群だったが(笑)

「なぁ、KID。なんでこの前逃げたんだ?」
「わ、私は怪盗です。探偵がいたら逃げますよ」

新一は目の前の怪盗に怒りを覚えていた。
何故自分から逃げるのか。
コナンだった頃は、よく話していたのに。
今自分から逃げようとしている怪盗に胸の奥がズキリと痛む。
自分の気持ちが分からない。
ありきたりな言葉で逃げようとするKIDに新一は怒鳴っていた。

「前は逃げなかったじゃねえか!!」
「……前は前。今は今です。前と今では状況が違います」

――特に、アンタの後ろがな!!!!(爆)

KIDは今にも襲いかかって来そうな霊たちを見て引きつりながらそれを総て(根性で張り付けた)ポーカーフェイスで覆い隠した(笑)。

「何が違うんだよ!!お前が言いたいこと分かんねえよ」
「それでは、宝石の返却をお願い致します」
「KID!!」

閃光弾を放って消えたKID。
後には、新一だけがぽつんと残された。

「何でだよ。……KID」

俯いた新一……の後ろには相変わらず幽霊の大群が犇めいていた(笑)
複雑な心境の中、新一は次こそは捕まえようと決意を新たにした。
頑張れ新一。
負けるなKID。
幸せな未来はきっとあるよ(笑)








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