お憑かれ様です!





やっと組織を潰すことに成功して、忙しい日常にも馴れてきた頃、それは来た。
警視庁に届いた一通の予告状。
それを見た新一は、久しぶりに行ってみようと思った。






お憑かれ様です!





いつもより手こずった犯行に予測していた。
そう、彼が来てるんじゃないかって。
予想通り、彼はそこにいた。
中継地点のビルの屋上に。

「お久しぶりですね。めいたん…て……」
「よう、久しぶりだな、KID」

復活した名探偵の登場は嬉しかった。
でも、流石にこれはちょっと……とKIDは思った。
そう、新一の後ろには、素敵に無敵な幽霊の大群が列を作って手ぐすね引いて待っていた。

ここで追記しておくと、KIDの家つまり黒羽家は、代々続く陰陽師の一族だった。
近年の能力の低下・能力者の減少にも関わらず、KIDは強い霊力を持っていた。
しかも、霊や妖怪が好む紫色の瞳をしていたせいで余計にそういうのに対して敏感だった。

新一と話すのはとても楽しい。
でも、幽霊はもっと嫌!!(爆)
KIDは、新一に近づかないことに決めた。
この間、約5秒。



新一は久しぶりに高度な話ができると浮かれていた。
だが、そう簡単に上手くことは運ばない(笑)
KIDは来た早々、回れ右してそのまま帰ろうとした。

「ちょっ、なんだよ急に」
「すみません。急用ができました。宝石は返しておいて下さい」
「はっ?ちょっ、KID!?」

止める間もなく、KIDは飛び立って行ってしまった。
それを呆然と見送った新一。
ふつふつと怒りが湧いてきた。

「アイツ……絶対捕まえてやる(怒)」

新たな目標が出来た新一。
新たな敵が出来たKID。
明日は、どっちだ(笑)







人気急上昇中のBL小説
BL小説 BLove
- ナノ -