それは似ていて否なるもの。 これは誰? 新一は茫然とそう思った。 それは似ていて否なるもの。 新一はこの日、警視庁に事件で呼ばれていた。事件の謎を解いてその聴取に付き合った後、その場を後にしようとしていた。 その時、途中で白馬にあった。 「工藤君!!」 「……白馬刑事」 こちらに向かって歩いてくるのを新一は待った。白馬が近づいてきて笑顔を向けられる。 「久しぶりだね」 「そうですね。お変わりないですか?」 「ええ、お陰様で」 穏やかな表情のまま白馬が近づいてきた。『?』を浮かべていると、白馬に耳打ちされた言葉に新一は凍りついた。 「この前、黒羽君と一緒にいたよね」 「な、なんのことですか…?」 「惚けるのかい?もしこのことがバレたら、黒羽君はクビ。君は退学だね」 白馬の笑顔に新一は恐怖を覚えた。誰だ?これは…。まるで知らない人みたいだ。新一が青ざめて震えていると、白馬が手を伸ばしてきた。びくりと震えると、かさりと紙を渡される。 「バラされたくなかったら、ここに来てくれるね?今夜9時に…。待ってるよ」 茫然と見た紙には、米花セントラルホテル1024と書いてあった…。 お題配布元→水葬 戻る |