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『狼まであと何秒?』



「快斗」

びくりとベッドの中で震えた愛しい人に、キッドは笑みを浮かべた。
ゆっくりとベッドに近づき腰を下ろす。
ギシリとベッドヘッドが揺れるのに快斗が動揺を露わにする。

「快斗、顔を出して」

甘く掠れたような声に背筋がぞくぞくした。
そろそろと顔を出す。
首まで真っ赤に染まった快斗は涙目でキッドを見上げる。
涙目プラス上目遣い。
キッドの理性がはらはらと砂のように散っていった。
食べてと全身で訴えてる快斗に応えてあげるのが礼儀というものだろう。(違う)

「きっど…」
「快斗」

舌足らずな声で呼ぶ快斗に惹かれるように唇を寄せた。
甘い唇を隅から隅まで味わう。
たどたどしく応えてくれる快斗が愛しい。
いつの間にか上着のボタンがすべて外されていて、キッドの指がゆっくりと辿っていく。

「んンっ…ふぅっ……」
「好きですよ、快斗」
「んっ…きっ、ど……」
「今夜は、寝かせませんよ」
「キッド?」

快斗は何がなんだか解らないうちに流されてしまった。



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