†終焉†




帰って来れた
ありがとう、みんな
助けてくれたみんなに
たくさんの感謝を込めて…



†終焉†



「快斗!!」
「黒羽君!!」
「快斗君」
「坊ちゃま!!」

新一が感極まって快斗に抱きついたのはこの際気にしないことにして、皆が快斗の無事を喜んだ。
だが、いつまでも感動に浸かっている暇もない。
快斗が口を開いた。

「俺、あの後どうなったんですか?」
「銃で撃たれてからかい?」
「はい。生きてるってことはもしかして…」
「察しの通りだよ」

新一が苦々しげに口を開いた。
何で新一が不機嫌なのか解らず、困惑した快斗は聞いてみた。

「撃ってきた奴は?」
「俺が殺した」

快斗はユダの顔をしっかりと見つめた。
しばしの間沈黙が流れる。
ふと空気が和らいで、快斗がユダに微笑みかけた。

「ありがとう、ユダ」
「俺はお前を撃った男を殺したんだぞ」
「でも、もしそのまま放置してたら新一が撃たれてたかもしれない。それに、俺を守ってくれたんだろ?だからありがとう、ユダ」

快斗が笑ったのを見て、ユダの表情も緩んだ。
緑色の瞳が愛しげに細められる。
それを新一たちは驚きながら見守った。

「アルフだ。アルフ・アシュフォード。アルフと呼べ」
「ありがとう、アルフ」

仲良さげなふたりの様子に慌てる新一と哀。
そこに爆弾が投下されるとも知らないで。







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