†破滅への協奏曲†




ずっと思ってたことがある
何故と何度も自分に問いかけた
それでも、わかるはずなんかなくて
俺は結局答えを見つけ出せなかった…



†破滅への協奏曲†



「KIDが出ただと」

部下の報告に幹部たちはざわめいた。
KID、我々の邪魔をする憎き泥棒。
また奴かとぎりりと歯を食いしばる。

「メインシステムダウン。動きません」
「おのれ、KIDめ。探し出せ!!」

幹部が吼えるのに部下たちは慌てて従おうとした。
だが、そこに第三者の声が割り込んできた。
深く静かな声に冷涼な気配。

「その必要はありませんよ。何故なら、私は此処にいますから」
「KID!!」
「殺せ!!奴を殺すんだ!!」

銃口がKIDに向けられ撃たれる。
だが、既にその時にはKIDはそこにはいなかった。

「何処へ行った」
「探せ!!探すんだ!!」
「そんなに叫ばなくても私なら此処にいますよ」

KIDは叫ぶ幹部たちの後ろにふわりと舞い降りた。
優雅な身のこなしでKIDは周りを翻弄する。
だが、まだ聞かなければならないことがある。
こいつらにどうしても聞きたいことが…。







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