†たとえそれが罪でも†




願うのは君の無事だけ
たとえ、他に誰が死のうと
俺には関係ない
それが探偵失格な感情だったとしても…



†たとえそれが罪でも†



新一はコンピュータールームにいる人間をすべて眠らせた後、快斗と新一と哀の三人で作ったコンピューターウイルスをパソコンの中に流し入れた。
高い知能指数を持つ三人が集まって作ったコンピューターウイルス。
警察、FBIにデータを流した後は、あっても意味のないもの。
早々に破壊するに限る。
この作戦を考えた時に最初に決めたのがそれだった。
もう二度と同じことが繰り返されないように。
それが、快斗の願いだった。

「快斗……無事でいろよ…」

新一はパソコンに向かって操作を再開した。




新一と別れた後、快斗は上に向かっていた。
中には寺井ちゃんがあらかじめ入って混乱を招いている。
その混乱に乗じて建物の中を縦横無尽に駆け巡る。
流石に新一と違ってこの衣装。
敵に見つかるのは早かった。

「貴様!!」
「怪盗KID!?」

KIDはニヤリと不敵な笑みを浮かべてマントを翻した。
途端に覆われ見えなくなる視界。
気づいた時にはKIDが懐まで入り込んでいた。
白い影が翻る。
男たちは、何が何だかわからないまま意識を手放した。

「Game Start!」

KIDは次々と敵を倒しながら目的の場所へと向かった。
すべてを終わらせるために…。







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