†ハロウィンパーティー†




初めまして、こんばんは
ようこそいらっしゃいました
今日は皆さんを
夢の世界へとご招待いたしましょう



†ハロウィンパーティー†



「「ハロウィンパーティー?」」

快斗と新一が、声を揃えて聞き返した。
哀は、それに深くため息を吐きながら頷く。

「そう。ハロウィンパーティーするのよ。よければ黒羽君たちもどう?」
「そういえば俺、少年探偵団の面々にちゃんと会ったことないんだよな…」

そう言う快斗に、ようやくその事実を思い出した新一と哀は驚愕した。
そうだった。
KIDの時を抜かせば、初めてなのだ。
快斗と少年探偵団が会うのは。

「楽しそうだし、行かない?新一」
「そうだな…。行くか」
「じゃあ悪いんだけど黒羽君にはお菓子作り手伝って欲しいの」
「いいよ」




「「「Trick or Treat!」」」
「「Treat!!」」

少年探偵団のみんながやって来た。
お菓子を全員に配って(一つ一つ快斗がマジックで出して渡した)、快斗が自己紹介をする。

「隣に住んでる黒羽快斗って言います。どうぞよろしく」

ポンッと花を出してみんなに渡す。
元太も光彦も歩美もうれしそうだ。
凄い、凄いと騒いでいる。
その様子を複雑そうな顔をした新一が見ていた。

「あら?子供にやきもち?平成のシャーロック・ホームズさんが」
「わりぃかよ…」

哀が近寄ってつつくと新一は拗ねたようにそう答えた。
驚いて見つめると、今度は赤い顔をした新一がぼそぼそと呟く。

「………まだなんだ」
「何がまだなの?工藤君」

次の瞬間、哀は聞いたことを後悔した。
それはもう、深く、深く後悔した。

「俺たちまだやってねえんだよ////」
「……工藤君。あなたたち純愛ごっこでもしてるの」
「やっぱ変だよな…。俺って魅力ないとか?」

考えてざあっと青くなった新一に哀は苦笑した。
まったくこの探偵は。
何処まで無自覚なのだろう。
自分に、どれだけの魅力があるのかわかってない。
それは、黒羽君にも言えることだけど。

「大丈夫よ。多分だから解らないけど、気持ちの問題じゃないかしら?」
「気持ち?」
「今、黒羽君は組織を破壊するために本格的に動いてるわ。勿論私たちも。だから、それが終わるまでって考えてるのかも」
「終わるまで…?」

新一は哀の言葉を考え出した。
哀の予想は大体あっているが、他にも理由はある。
それまで少年探偵団につき合ってマジックを見せていた快斗が新一と哀を呼んだ。

「新一。哀ちゃん。パーティー始めるよ」

笑顔の快斗に目を見合わせてぷっと笑う。
そして笑顔でみんながいる場所へと歩いて行った。







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