†夏の終わりの惨劇†




夏休みももう終わり
順調に学校生活が始まるかと
思ってたんだけど…
世の中そんなに甘くない



†夏の終わりの惨劇†



優作は快斗が目覚めてから数日後に帰って行った。
一人で抱え込まないように心配してくれた優作にありがとうと返して。
そして優作を見送ってから、数日があっという間に過ぎ、とうとう明日から学校が始まる。
だが、ここで問題が発生していた。
なんと新一、課題がまだ終わっていなかったのだ。
事件と読書にかまけてやらなかった結果である。

「なぁ、かい…」
「ダメよ」

新一が快斗にも手伝わせようとするのに哀がぴしゃりと言い放つ。
仁王立ちで立つ哀に縮こまる新一。
因みに快斗は最初の週にコツコツやって終わらせていた。

「黒羽君は絶対安静。あなただって解ってるでしょう?それに、課題が終わってないのはあなた自身の責任。自分でやりなさい」
「だって、忙し…」
「工藤君。同じくらい忙しかった黒羽君は終わってるのよ?自業自得だわ」
「………………」

哀の痛烈な一言に新一は撃沈した。
それに可哀相になってきた快斗が助け船を出す。

「哀ちゃん。そこまで言わなくても」
「黒羽君は黙ってて。そして動かないで。ちゃんと解らせなきゃ工藤君のためにならないわ」

快斗がさり気なく手伝おうとするのを止めて哀が言う。
言ってることが正論だけに色々と辛い。

「灰原〜〜〜〜っっ」
「ダメったらダメ!!工藤君これ以上言うなら昨日できた新薬を投与するわよ。黒羽君は熊でもいちころ麻酔を打たれたい?」
「「すみません(ごめんなさい)!!!!」」

なんとか手伝わせようと画策してた新一と、助けてあげたいと純粋に手伝おうとしてた快斗は哀の言葉に即座に謝った。
土下座せんばかりの勢いだったのは言うまでもないだろう。

「黒羽君、動かないで。明日から学校なんだから。無茶するようなら明日はお休みよ」
「そんな、哀ちゃん〜!!」

哀が快斗の心配だけしたのに、どれだけ哀がご立腹かを物語っていた。
こうして、快斗の情けない声をBGMに、新一は死に物狂いで課題を徹夜で終わらせたらしい。







[ 55/91 ]
[] []
[list][bkm]



「#エロ」のBL小説を読む
BL小説 BLove
- ナノ -