†すちゃらか夫婦の陰謀†





何もかもが順調で
平和な日々が続いていた
だが、その平和も
もうすぐ終わりの時が訪れようとしていた…



†すちゃらか夫婦の陰謀†



事件も一段落ついて、快斗と新一と哀はそれぞれ組織との攻防の計画を練っていた。
邪魔が多々入ったが、そいつらは哀の実験た…、じゃなくて速やかにお帰り頂いた。
ちなみにそれを快斗は知らない。
これでじっくり計画が進められると意気込んでいたところに嵐は訪れた。

「新ちゃ〜ん!!」
「な、な、母さん!?」

いきなり抱きつかれて驚いた新一と、気配を察知してもてなしの珈琲を淹れにいった快斗。
哀はマイペースにノートパソコンを開いて何事か打ち込んでいる。

「久しぶりだね。新一、快斗君、哀君」
「なにしに来やがったぁ!!この、すちゃらか夫婦」
「お久しぶりです、優作さん、有希子さん。どうぞ」
「ありがとう、快斗君」
「哀ちゃんも休憩しなよ。疲れたでしょ」
「そうね」
「俺の話は無視かぁ!!」

すっかり和んでいる4人に新一は吠えた。
快斗がにっこり笑って「そんなことないよ。はい」と新一好みのブラックコーヒーを渡すと、ころりと機嫌が直って珈琲を飲みだした。
出されていた茶菓子(快斗の手作りのスコーン)を食べて一段落つくと、優作が話を切り出した。

「それで、進んでるかね」
「はい、準備が整ったらやろうと思ってます」
「そうかね。それでは私が集めた情報だが…」

話を進めながら知らなかった情報、逆に此方だけが知っていた情報を話し合う。
殆どの情報が一致していた。
快斗の情報収集能力の高さにも驚かされた。
話も終わって優作が真剣な表情で聞いてきた。

「全員に聞くが、隠し事はないね」
「ああ」
「ええ…」
「快斗君も平気かい?」
「…………はい」

快斗は笑顔で頷いた。
優作が快斗の顔を興味深げに見ていた。
だが、この時は何も言わず、優作は話を終わらせた。

「さて、じゃあ計画も進んだところで」
「バカンスに行きましょう」
「「「………………はぁ?」」」

三人の驚いた声が揃った。
それにふたりはニヤリと意味深に笑う。

「だから、旅行に行こうと言ってるんだ」
「行き先は伊豆の別荘よ」

拒否権はなかった。
こうして快斗と新一と哀と阿笠博士と優作と有希子の計6名で、避暑に行くことになった。







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