†作戦会議†





蝉が鳴き出し
空が蒼く輝く季節
それとは真逆の
暗い雰囲気が一軒の洋館から漂っていた…



†作戦会議†



「矢島研二……か…」

新一と快斗と哀は難しい顔をしてソファで顔を突き合わせていた。
世間は、試験も終わり夏休みに入ったばかり。
そこに舞い込んできた事件の重要参考人。
それはいいのだ。
ただ、そいつが勤めている会社に問題があった。

「サスナ製薬会社か…」
「快斗、今回の計画中止しろ」
「駄目だよ。ここで中止したら、今までの苦労が全部パアだ」

快斗はすでに決意を固めてしまっていた。
それに、今回を逃せばチャンスはまた限りなく少なくなる。
それだけは避けなければならなかった。
多くの協力してくれている人たちの為にも。
それでも哀はまだ納得できなくてなんとか止めようとする。

「危険よ、黒羽君!!お願いやめて」
「哀ちゃん…。ごめんね」
「黒羽君!!工藤君も止めて」

快斗と哀の視線が新一に集まる。
新一は、快斗の絶対譲らないという強い瞳をみて口を開いた。

「俺は、お前を止めない」
「工藤君!!」

哀の悲痛な叫びが響いた。
だが、続きがあった。

「ただし、俺も一緒に潜入する」
「……なっ……」
「新一!?」
「これは、俺の事件だ。だから、俺も行く」

そう、実はKIDと敵対している組織の関連会社に潜入する作戦を練っていたのである。
新一の強い意思に誰も口を挟めなかった。
こうして、快斗と新一のふたりが潜入捜査することになった。







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